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森ガールはどこに消えたのか?

 2009年から数度、エントリーを挙げているためか(このエントリーとか)、「森ガールウオッチャー」と見られているParsleyは、最近「森ガールってさ、どうなったの?」と複数の方に聞かれた。確かに、言葉自体を耳にする機会が明らかに減っている。

 刊行物も宝島社の付録つきムックと『papier*』(角川グループパブリッシング)が残っているくらいで、数多く出されていた各誌の増刊号は刊行されなくなったし、『spoon.』のように、一冊まるごと森ガールの特集をするようなこともなくなった。

 mixiの森ガールコミュニティを見ても、管理人のchoco**女史の運営方針もあって(何しろ私は申請したのに入れていない)、33000人という数字の推移は変わらないし、これを補完するコミュニティも2つあるにはあるけれど数字的には25000人前後というところ。バリューゾーンとして、これ以上の広がりは見られない。

 結局のところ、私が当初から懸念していたように、森ガールが服だけでなく音楽や映画などを消費する存在に留まり、文化の担い手が現れることがなく、またイコンとなるべきキャラクターも登場しなかった、というのが、「消失」の原因として挙げられるだろう。

 では、当の森ガールはどこに行ったのか。それは森に帰ったわけではもちろんなくて、「森ガール」という総称から別のクラスタに移った、と考えるべきだ。大まかに分けて二つの流れがある。

 一つは「ゆるふわ」という表現に代表されるような、ナチュラルスタイルへの回帰。このファッションは比較的敷居が低く、earth music & ecologyLOWRYS FARMPAGEBOYE hyphenといったブランドは、ユニクロより若干高い程度の価格帯で、「手が出しやすい」ラインになっている。

 また、身長170cmちょっとの乙女男子のParsleyでもMサイズが余裕で入るような、ゆったりとした作りのインナー・ボトムなので、体形をそれほど気にしないでも似合う、というのは何気に重要なポイントだろう。

 そして、もう一つが、ジャンルの細分化。例えば手芸が好きなひとは「森ガール」でなく「手芸女子」になるし、カメラ好きは「カメラ女子」、散歩好きは「お散歩ガール」…というように、趣味別に分割されていった、というのが2010年末より現在までの流れになる。要するに森ガールを趣向別に切り刻んでよりターゲッティングして行こう、というマーケティング側の意向にメディアも乗っている、ということになる。

 というわけで、ファッション文化を示す意味での「森ガール」という言葉は役割を終えた、と断じても差し支えないのではないか、と思う。結局のところ、ファッションの域を抜けられず、生き方・スタイルというところにまで高じることが出来なかったし、時代もそれを要請していなかったのだろう。

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