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中露の反対は「武器を売りたいだけ!」米国 シリア情勢

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2011年10月4日
:国連安全保障理事会(UN Security Council)は4日、シリア政府が反政府デモの弾圧をやめなければ対抗措置をとると警告する内容を含む決議案の採決を行った。安保理の15か国のうち9か国が賛成したが、ロシアと中国が拒否権を行使したため決議案は否決された。シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領(右写真)の政権を孤立させようという米欧の努力に水が差された形になった。アサド政権の弾圧でこれまでに少なくとも2700人が死亡したとしている。 南アフリカ、インド、ブラジル、レバノンは棄権し、北大西洋条約機構(NATO)がリビアに空爆を行って以来、安保理の中に立場の違いが存在することがあらためて浮き彫りになった。参照記事

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米国の国連大使ス−ザン・ライスSusan Rice氏(右)は、中国、ロシアの拒否権発動は、単にシリア独裁政権に武器を売りたいだけだと嫌悪感をあらわにした。日本は欧米と歩調を同じくし、反政府、デモ市民支援の側に立った。2011年9月で、軍や警察、公安(アムン:Amn国家秘密警察:裏ではワイロで釈放する事が横行しているようだ)に、これまで7万人が逮捕され、2011年9月時点でも1万5000人が拘束され、秘密警察による殺害が横行しているとの証言が在る。中露は、シリアが「第二のリビア」になることを警戒し、国連による軍事制圧をけん制している。シリアのことは今まで書かなかったが、秘密警察の恐怖政治が横行し、民主化は無理だろうと思っていたからで、今後についてもまったく先読みが出来ない状態だ。

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人口およそ2300万人、資源大国とは言えないシリアが注目されている理由は、「地政学的な重要性」で、イスラエル、レバノン、ヨルダン、イラク、トルコの5か国と国境を接し、中東のあらゆる問題に関わっている。アサド政権がどうなるかは、シリア一国にとどまらず、中東地域全域の勢力地図を大きく変える可能性がある。シリアでは、アラブ社会主義を掲げる「バース党」のもと、強固な独裁体制が半世紀近く続き、2000年、ハーフェズ・アサド前大統領が死去すると、息子のバッシャール・アサド大統領が後を継ぎ、この親子で40年あまり権力を独占し、現在も親族の多くが政治、軍に参加している。アサド親子は、イスラム教徒の中でも極めて少数のアラウィー派に属し、シリアの人口の10%程度のアラウィー派が、政権と治安機関を握り、圧倒的多数のスンニ派を支配する構図で、秘密警察を動員して、反対派を徹底的に弾圧してきた。チュニジアとエジプトの政変が、シリアに波及するまでに時間がかかったのは、アサド政権に対する人々の「恐怖心」が、いかに大きかったかを物語っている。参照記事

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