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「誘致できるか分からない万博」を前提とする大阪カジノ構想

朝日新聞が、関西をベースにしてカジノ誘致に対して異なる意見を発している関西経済連合会の森詳介会長と、大阪商工会議所の尾崎裕会頭にそれぞれインタビューを行っています。以下、朝日新聞より転載。
大阪のIR誘致、割れる地元財界 推進・慎重両派に聞く
http://www.asahi.com/articles/ASJDV5Q6XJDVPLFA00G.html
 
■「万博前提にセットでやるしか」関西経済連合会・森詳介会長
2025年に開催をめざす大阪万博を誘致すべきだと関経連として判断したとき、万博の候補地である夢洲(ゆめしま)などベイエリアの開発や、インフラ整備などを限られた時間でやろうとすれば、現実的には万博とIRをセットにしてやるしか方法がない、と考えた。

万博は誘致できるか分からないが、せっかくやるんだから、誘致できる前提で考えなければならない。万博を経済的に効率のいいものにするために、万博で造った施設を終わったら壊すのではなく、IRでも活用するのが一番現実的だ。

■「活性化の一丁目一番地なのか」大阪商工会議所・尾崎裕会頭
カジノには反社会的勢力の関与や、ギャンブル依存症など様々な懸念がある。(政府や自治体が)どういう対策をとるのか注目している。3万人いる大商の会員の間では、『人が来てにぎやかになるからええやないか』という意見もあれば、『カジノで街おこしをしていいのか』という人もいて、意見が分かれている。

IRで大阪に多くの雇用が生まれるなら、中小企業の人手不足はより深刻になるおそれがある。大商としては、ものづくりや商売で街を活性化したいし、そうしたことで雇用を生み出すのが本来の姿だと考えている。
反対派で担ぎ出された大阪商工会議所・尾崎裕会頭による「IRで大阪に多くの雇用が生まれるなら、中小企業の人手不足はより深刻になるおそれがある。」などという独善的な反対論は論外として、一方の推進派側にいる関西経済連合会・森詳介会長の弁もどうも釈然としません。

関西経済連合会・森詳介会長曰く:
「ベイエリアの開発や、インフラ整備などを限られた時間でやろうとすれば、現実的には万博とIRをセットにしてやるしか方法がない、と考えた。万博は誘致できるか分からないが、せっかくやるんだから、誘致できる前提で考えなければならない。」
何なんですかこの支離滅裂な論理破綻した言説は。
●「現実的には万博とIRをセットにしてベイエリア開発やインフラ整備をやるしか方法がない。でも、万博は誘致できるか分からない。」
→万博とIRがセットでなければベイエリア開発やインフラ投資をやるしか方法がないというのならば、万博が誘致できなければ、IRだってそこに誘致できません。誰がインフラ整備も周辺開発も出来てないような場所に大規模投資をするというのでしょうか?
●「万博は誘致できるか分からないが、せっかくやるんだから、誘致できる前提で考えなければならない」
→貴方がたは「他人の金」だと思っているからそんな適当なことを言ってるのでしょうが、そんな誘致できるか分からないものを、「せっかくだから」などという意味不明な理由で前提にしないでください。そんなものに投資をする企業は居ません。

ということで、大阪の方々は「誘致できるか分からない」万博を前提にIRと万博のセット論を打ち出すのではなく、せめて「万博が誘致できた場合」と「出来なかった場合」の両ケースを前提にまともな構想を建ててください。それが誠実な投資誘因のあり方ってもんですし、そういうスタンスでなければ大阪に大きなIR投資なんて来ませんよ。

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