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ECB、金融政策据え置き 総裁「回復定着へ忍耐強くあるべき」

[フランクフルト 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は19日に開いた理事会で、予想通り金融政策を据え置いた。ドラギ総裁はその後の会見で、ユーロ圏の景気回復が定着するまで忍耐強い姿勢を維持するべきだと述べた。

ユーロ圏の景気回復の勢いが緩やかながら増すなか、ECBは主要金利と資産買い入れ策を据え置くことを決定。主要政策金利は0.00%、中銀預金金利はマイナス0.40%にそれぞれ維持した。

さらに金利は現行、またはこれを下回る水準に長期間とどまるとの見解をあらためて表明したほか、見通しが悪化すれば、資産買い入れを増額、または延長する用意があるとした。

ECBは声明で「見通しが悪化、または金融環境がインフレ軌道の持続的な調整に向けた一段の進展に整合しない状況になった場合、理事会はプログラムの規模、または期間を拡大する用意がある」とした。

ドラギ総裁は会見で、現在のユーロ圏の景気回復は「構造改革の進展の鈍さにより阻害されている」と指摘。成長上振れを示唆する指標が相次いでいることは認めたものの、原油高による一時的なインフレ加速は重要視しない立場を示したほか、見通しには多くのリスクが伴っているとして、「かなりの程度の」金融政策刺激が必要だと強調した。

とりわけドイツなどでは、ECBの金融緩和策が預金者の富を損ない、財政が脆弱なユーロ圏加盟国の改革意欲を削いでいるとの批判が出ている。総裁はこうした批判に対し、「ユーロ圏全体の回復は、ドイツを含め、あらゆる人々の利益」と指摘。ドイツ国民も他のユーロ圏の人々と同じようにECBの金融緩和策による恩恵を受けているとして、「われわれは忍耐強くあるべきだ。回復が力強さを増すのに伴い、実質金利も上昇する」と述べた。

ドイツは今年、連邦選挙を控えており、有権者がポピュリズム(大衆迎合主義)に傾斜するとのではとの懸念も高まっている。今年はドイツに加え、フランス、オランダ、おそらくイタリアでも選挙の実施が見込まれており、ECBは安定的な金融政策運営を行い、政治の混乱による影響を回避するもようだ。

INGのエコノミスト、カーステン・ブレゼスキ氏は「ECBは当面、自動運転モードだろう」と指摘。「オランダやフランスの選挙が終わり、米新政権の経済政策による影響が見え始めてくる夏前まで、ECBは2018年のテーパリング(資産買い入れの段階的縮小)を示唆することさえしない」との見方を示した。

またユーロ圏でインフレ加速の兆しが出ている点をめぐっては、原油相場の回復による一時的なものだとし、「基調インフレに明確な上向きのトレンドはまだ見られない。基調インフレに関する指標は、中期的に一段と緩やかに上昇する見通し」と述べた。

この発言を受け、欧米の金融政策の開きがあらためて意識され、ユーロは対ドルで1.06ドルを割り込んだ。

世界情勢に起因するユーロ圏経済に対するリスクは引き続き下向きとしたほか、英国の欧州連合(EU)離脱による影響を評価するのは時期尚早との考えも示した。

*関連グラフィックは以下をご覧ください。

http://tmsnrt.rs/2fPTds0

http://tmsnrt.rs/2clAnJz

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