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代理戦争ではなく真の「区民ファースト」をー千代田区長選に物申せば

 1月29日に告示され、2月5日に投開票が行われる東京都の千代田区長選挙、自民・公明が推薦する新人で与謝野馨氏の甥である与謝野候補と、東京都の小池都知事が支援する現職の石川候補の一騎打ちとされ、昨年の都知事選以降の小池氏と自民党都連の代理戦争と言われている。

 もっとも、自民・公明が推薦する候補と都知事が支援する候補の争いという構図は今回に始まった話ではなく、前回の千代田区長選の時に既に出来上がっていた。違うところがあるとすれば、当時の都知事は猪瀬氏であり、猪瀬氏が小池氏に替わっただけといったところか。

 また、今回区長選が行われる千代田区は、昨年の都知事選以降、都議会の「ドン」と揶揄されている自民党の内田都議の地元選挙区でもあり、都議会の「ドン」と「東京大改革」を掲げる小池知事との闘いとして説明されることもある。

 しかし、現職の石川候補は現在で4期目。自公との対立は前回の選挙以降。内田都議は前回の区長選と同じ年の6月に行われた都議選で当選している。そうしたことを考えると、内田都議との闘いと説明するのは少々無理があるように思われる。

 それでもなおそうした話が出るのは、要すれば、都議選に向けて争点や対立軸を作りたいということなのだろう。(無論これは小池都知事側の事情の話。)

 ただ、そうしたことより立ち止まって考えなければいけないのは、千代田区長選挙は千代田区の区長を選ぶ選挙であって、千代田区民が主役の選挙であるということ。その選挙を「代理戦争」に仕立てられてしまうようであれば、千代田区民からすればたまったものではない。それでは「区民ファースト」ではなく「区民ラスト」以外の何者でもない。(一方で、果たして何人の千代田区民が今回の選挙を「代理戦争」だと思っているのだろうか?)

 加えて、今回の選挙は自公推薦候補対小池知事支持候補の一騎打ちではない。無所属無党派の五十嵐朝青氏も立候補を表明している。五十嵐候補は、「もっとよくなる千代田」を標語として掲げ、党利党略とは無縁の、しがらみのない区民のための区政を目指すことを標榜しているようである。

 千代田区長選、前回の投票率は42%強であり、決して高くはない。その程度の投票率であれば組織票が効いてくるので、無党派層頼みというのは厳しいと考えられるが、否が応で選挙への関心が高まっているところ、意外と投票率が高まって、無党派層の動向が選挙の結果を左右することになるかもしれない。(ちなみに五十嵐候補、区民の積極的な政治参加を政策の一つ目の柱に掲げている。)

 連日繰り返される「小池劇場」や既存政党による政治に辟易している有権者の票が五十嵐候補に向かうことになれば、都政はまた新たな展開を見せることになるだろう。もしかしたら都民にとってはその方がいいかもしれない。

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