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財政に疎いリーダーはいらない

 昨日の菅総理の発言には正直唖然としました。日本国債格下げについて疎いといったあの発言です。民主党政権になってから、国家運営の基本認識についての暴言が続いていますが、今回のものもその1つといわざるを得ません。

 いってみれば経営危機の会社の社長が自社の株価の動向に疎いと言っているのと同じで、トップの資格がないといわざるを得ません。

 まさにそのノリで作られてしまったのが今年度の予算。「財政危機に疎い予算」としか言いようがない。

 国民の皆さまの努力の結果、税収が4〜5兆円改善し、景気も財政出動が不可欠な急激な総需要の落ち込みといった状況には無い。つまり借金を減らしていく年にせねばならないにもかかわらず、過去最大の予算を組み、自民党時代の26兆円を大幅に超える44兆円の膨大な借金を二年連続でするという信じがたい枠組みが今回の予算です。

 子供手当てや高速道路無料化などの選挙向けのバラマキ・マニフェストの結果がこの数字であります。

 2011年度にプライマリーバランスを達成するとして、その赤字を着実に減らしていた小泉政権以降の自民党のときにはその取り組みが評価され、格付けも改善していました。

 もちろん一民間会社の格付けに振り回される必要はありませんが、しかし、今の財政状況を考えれば、市場からも民主党政権に対しての不安が示されたと考えざるを得ません。

 財政再建は歳出カットで7割、歳入増で3割というのがよく言われているアプローチです。その歳出カット、バラマキを続けながら消費税の増税だけやっても全く意味はありません。

 マニフェストの撤回、バラマキの解消、民主党政権になってから急にペースが落ちている国・地方の公務員の総定員の削減、こうしたことをしっかりと反映した予算に修正せねば、将来借金が借金を呼んでとんでもないことになってしまします。

 確かに選挙で民意が選んだ民主党政権です。その政策は公約の中で事前に明らかになっていたわけですから、どんな政権であろうがその枠内にあるのであれば4年間の任期を全うさせ、有権者はその結果を投票者として受け止めることが本来の民主主義のあり方です。しかし、将来に取り返しがつかない大きなツケをもたらすということであれば、そのような原則論ばかり言ってはいられません。

 リスクを未然に防ぐことも政治の最大の使命のひとつです。少なくとも今の厳しい財政状況を直視した予算に組み替える、それが出来ないのであれば、国のために退陣していただくということも含めて我々は考えていかねばならない時期に来ているのではないでしょうか。

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