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共謀罪の「凶暴性」は対象犯罪の数を670余りから50減らしたくらいでは収まらない。

安倍政権は小泉政権時代に3度も廃案になった共謀罪をまたも法案提出しようとしています。

 この際、従来の共謀罪とは違うということで、テロ等準備罪という名前の付け替えをしたり、あの手この手で今度こそ法律を作ってしまおうとしているのですが、その小手先の小細工の中に、共謀罪が対象とする犯罪の数を微減させるというものがあります。

 共謀罪とは、複数の人がある犯罪をやろうと相談しただけで犯罪になるという罪です。その「ある犯罪」を減らすから安全になったでしょうというのです。

 ところが、この減らす数というのが50余りしかありません。

 全体で共謀罪の対象となるのは670余りとされていますから、それが620ほどになるにすぎません。

 しかも、共謀罪の対象として減らされるのは業務上過失致死などの過失犯や過失で思っていたより重い結果が出る結果的加重犯などです。

 しかしそもそも、過失犯はやろうと思って犯罪を犯す故意犯ではなく、ミスで犯罪を犯してしまう罪ですから、みんなでやろうと共謀する場合があるわけがなく、論理的に共謀罪が成立しえない犯罪です。

 これらを削除しても実質的には共謀罪の対象を減らしたことにはならず、共謀罪の危険性は全く減りません。

 6百数十の対象となる犯罪は窃盗や横領、道路交通法違反や公職選挙法違反など、テロとは関係ない犯罪が大半です。

 逆にテロ犯罪に対しては殺人予備・放火予備・凶器準備集合・爆発物取締など、すでにある法律で十分に対処可能です。

 そうすると、あらためて共謀罪を制定する意味は、やはり国民の人権抑圧ということしかないのであり、オリンピックでのテロ対策という美名のもとに、「平成の治安維持法」共謀罪を作らせることは断固阻止しないといけません。

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