記事

週刊現代 健康問題攻めるのはいいけどしっかりフォローしてね

新年早々講談社が健康問題で攻めています。

まず一つ目はこちら。(全身転移のがんが消えた…常識破り「副作用のない抗がん剤」誕生秘話)
、また文藝春秋系列でもこのように紹介されています。(奇跡の抗がん剤は、忘れられていた薬だった)

ピノルビンは悪性リンパ腫に使われている薬で、特に日本では高齢者にアドリアマイシンの副作用を避ける為によく使われています。そこにポリマー?をつけることで、腫瘍部分でしか抗がん剤が影響しないため、投与する量がべらぼうに少なくなり、腫瘍効果は保たれたまま副作用が劇的に減るという機序になります。(論文はこちら

そして記事でも紹介されている症例報告はこちらです。 前立腺がんの患者に放射線療法併用で素晴らしい効果を認め、治療中断後一度の再発をきたし、再投与することで長期間病気の再発を止めているというものです。ちなみにピノルビンは前立腺がんの適応はありません。それこそAIで白血病の遺伝子を調べて白血病薬ではない治療薬を投与して白血病が良くなったの世界でしょうか。 

こんな治験も行っていない薬でいい加減な治療を行っていいのか、薬事法としてどうなんだろうとか色々問題はあるのですが、全て自由診療、個人の希望で行われているようです。それゆえ効果が認められない他の免疫治療が法律違反になっていない以上、今の法律で取り締まるのは難しいでしょう。

そしてピノルビンがジェネリックでも、構造が変わっていますからちゃんと開発の利益は出ると思うのですが。製薬会社が手を出さない理由は売り込みの戦略の問題に過ぎないと感じます。いやそれもこれも今回の奥野さんの本を売るための単なる宣伝で、本が売れて話題になればなんとか開発してくれる製薬会社が出てくるのではと言った狙いなのかもしれません。

もう一つはこちら。(がん生存率0%から「治ったワケ・治せるワケ」〜患者と医師が明かす)放医研の腫瘍内科医岡田先生が書かれている本(このまま死んでる場合じゃない! がん生存率0%から「治ったわけ」「治せるわけ」)が元になっています。

まあ著書を読んでいないのでなんとも言えませんが、目次を見る限り今の小林麻央さんの治療に準ずるものがありそうです。今保険でやれることをしっかり行い、患者の状況を診ながらオーダーメイド治療を行っていく。患者さんとしっかり話し、戦うことをあきらめさせない。臨床医として患者さんからの信頼も厚く、素晴らしい先生なんだと思われます。

ただこの先生の6年前の記事(ビジネススクールでの学びを臨床に活かしたい)でこのようなものがありました。今回の対談形式の記事の中で「現代医療ならがんは治せる」と断定されているのは、本のマーケティングなども考えているのでしょうか。「治せるものがある」なら同意なのですが、この断定方法は近藤誠氏に通じるもの、臨床の難しをすっ飛ばして患者をだましている感があります。

まあどちらも誇大広告気味ですが、今までの記事に比べてそこまで無茶苦茶なものではないと個人的には感じています。ただ週刊現代。ちゃんと責任とってね。売りっぱなし、言いっ放しはダメだよ!

あわせて読みたい

「講談社」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    堀江氏 餃子店1千万円支援に苦言

    女性自身

  2. 2

    橋下氏「否決なら住民投票無効」

    橋下徹

  3. 3

    社長辞任 勝者なき大塚家具騒動

    企業法務戦士(id:FJneo1994)

  4. 4

    年末年始「17連休案」空振りの訳

    BLOGOS しらべる部

  5. 5

    毎日の誤報「公正」は口だけか

    青山まさゆき

  6. 6

    NHK「しれっと」報道訂正に疑問

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  7. 7

    JALの旅行前検査 医師が「ムダ」

    中村ゆきつぐ

  8. 8

    若者の提案に上司「立場を失う」

    文春オンライン

  9. 9

    誤報訂正せず 毎日新聞社に疑問

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  10. 10

    田代まさし闘病で収監延期の現在

    SmartFLASH

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。