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【自動飛行ドローンへの対応】

ドローンがあったら、上空からきれいな景色の写真を撮ったりしたいな、と思いますが、実際にはまずは配達の際に自動運転ドローンと遭遇することになりそうです。

FT によると、アマゾンはイギリスでドローン配達の実証実験をしています。
イギリスや日本の規制当局がこうした実証実験に柔軟なのに対して、アメリカでは慎重だと指摘し、一般世論がどこまで受け入れるかは、趣味によるドローン飛行しだいと解説しています。
 
FTのTurbulence lies ahead for the drone industry , Public concern over snooping and criminal and terror uses has to be addressed quickly (ドローン産業を待ち受ける気流~のぞき見や犯罪、テロ使用への世論の懸念を早急に解消せよ)は、ざっくりこんな感じです。

今月、自動運転ドローンがイギリスの田園地方を13分飛行し、ケンブリッジ近くの住宅にテレビのリモコンとポップコーンひと袋を届けた。
技術の可能性を見せびらかすイベントとも言えるし、アマゾンによる物流革命の本気度を示すものとも言える。

アマゾン創設者のJeff Bezosは2013年に「これはSFのように見えるが、違う。機能するし、実現するし、思いっきり楽しいだろう」と語った。

物流業界にとって常に最高の目標(the holy grail)は、コストがかさみ面倒な、目的地までの最後の道のり="last mile"を解決することだった。
Amazon Prime Airは解決策のひとつかもしれない。
ドローン事業者は、ドローンを活用した方がスピーディで安全だと主張する。

必要なインフラが整えば、ドローンはアマゾン配達の大部分を占めることになる。
ベゾス氏によると、アマゾンのドローンは重さ2キロ程度まで配達が可能で、この結果、すべての配達の86%を網羅できるという。

問題は、インフラが果たして構築されるかどうかだ。
人口密集地域の上空を商用ドローンが飛行することを許容するか?数千もの商用ドローンがブンブン飛び回り、指定された屋上や駐車場などに荷物を運ぶ日を想像できるか?
多くの国では、ドローン事業者と規制当局と一般世論の三角形の中でこうした配達の安全性と許容度を議論し始めたばかりだ。

事業者側は、ドローンがこれまで何年にもわかって人口密集地で安全に飛行してきたと指摘する。
1980年代初頭に日本がまず田畑の害虫駆除のためにドローンを使い始めた
エネルギー会社も遠隔地の原油パイプラインのほか、破損した電線や風力発電施設の点検に使っている。

ドローンは、発展途上国でずたずたの道路など伝統的なインフラを技術的に飛び越えることもできる。
ルワンダのいなかではすでに、緊急の製薬をドローンで届けている。

コンサルティング会社のPwCは、世界で200以上のドローンメーカーが存在すると指摘し、「ドローン業界は大量生産の製造業に一気に拡大しようとしている。多くのビジネスを破壊する可能性がある」という。

しかし、自動運転の商用ドローンの自由な飛行を認めるのはハードルがある。
仮に実現すれば、最先端技術が目に見える形で活躍することになる。
一方で、非常に議論を呼ぶことにもなるだろう。

イギリスや日本、ポーランドの規制当局は、ドローン事業者に対して一定の安全基準を満たせば実証実権を認めるという柔軟な姿勢(accommodating approach)で臨んでいる。
一方、アメリカでは目視できる範囲を超えて自動運転ドローンを認めるかどうかについて遙かに慎重である。

ドローン事業者に対して気象や渋滞状況をリアルタイムに伝えるベンチャー企業のFlockのCEOは、商用ドローンをどう活用するかという世界的な議論の中心はイギリスだと語る。
「ドローンの開発スピードはすさまじい。市街地で3年以内にドローンが飛び回るだろう」と予測する。
この会社は、保険会社に対してリスクの測定も支援する。

規制当局とドローン事業者は問題を抱えながらも共に歩んでいるところがあるが、一般世論は議論で大きく出遅れている。
商用ドローン事業者が今、もっとも恐れているのは、ドローンを趣味として扱っている人の無責任な行動によってドローンが世論の信用を失うことだ。

近所ののぞき見、刑務所への薬の配達、航空機の運航の妨げといった趣味によるドローン飛行に対して、世論の懸念は高まっている
警備会社の中には、ドローンが敷地の上空を飛行しないよう、ジオフェンス(geofence =仮想的な壁)を設けている。

ドローンの誤った使用は、せっかくの成長産業を台無しにしかねない
ドローンは安全でなければならないのは言うまでもない。
安全に見えることも欠かせない(Drones must not only be safe but must be seen to be so, too) 。

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