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フリーランスは運頼みの記者会見参加、質問権獲得でいいのか - 於保清見

 私は7月27日の九州電力の定例記者会見に参加してきた。前記事《学生ジャーナリスト・於保清見、九州電力の定例記者会見に参加します!》で書いているとおり、事前に九州電力と福岡経済記者クラブ幹事、日本経済新聞社(以下、日経)の記者に了解をとっての参加だった。

 事前に了解をとったとき、日経記者は「記者会見に参加も、質問もできる」としていた。ところが、27日の記者会見後、月刊誌『北方ジャーナル』で記者クラブ問題を連載しているフリーライターの小笠原淳さんが、別の日経記者に電話取材したところ、「本当はオブザーバー参加(質問不可)だった」との発言があったという。真偽のほどを確かめるため、事前に電話していた日経記者に再度電話した。

 ――(あなたは)記者会見で私が質問してもいいと言ったか。

 「言った」

 ――しかし、日経の記者の中には、(外部からの取材に)「オブザーバー参加だった」と言っている人もいる。

 「それは、半分あっている。通常、記者会見でフリーはオブザーバー参加。なぜならば、経済記者クラブというのはプロのジャーナリストの集まりであって、フリーの方というのは、失礼だけど、必ずしもプロではない。私たちは何十万、何百万の読者の代表として、あの場に出ている。(フリーに)質問を許すと、貴重な時間が減る。収集がつかなくなる恐れもある。だから、基本はオブザーバー参加。ただし、今回は不祥事の記者会見であるから、私は質問権を認めるべきだと考えた」

 ――そういう記者会見では、フリーも質問できると。

 「きちんと明文化されているわけではない。これは、私の判断というべきだ。私は、(記者クラブは)開かれた組織であるべきだと思うし、記者会見は本来、誰でも参加できるべきだと思っている。そこで質問権を否定すると、当局の都合のいい形になる」

 ――(フリーの質問権に関する)記者クラブの公式見解は?

 「本当だったら、(記者クラブに)加盟している全社で話し合わないといけないが、そんなことをする時間はない。だから、どうしても幹事の判断になる」

 ――今後、フリーが記者会見で質問したい場合、どう対応するか。

 「そのときの幹事による。私は、どういう記者会見なのか、世の中が何を求めているのかなど、ケースバイケースで判断する」

 ――27日の記者会見のあと、他社や九州電力から、私が質問したことで、「困る」などと言われたか。

 「私のところには来ていない」

 私が記者会見に参加し、質問したことについて、九州電力も取材した。

 「原則としては九州電力と記者クラブとの記者会見なので、通常、フリーはオブザーバー参加。今回は記者クラブ幹事が特別に了解をしたので、九州電力としても、(私が質問したことは)否定はしない」(広報)

 この記者会見で、私が質問できたことは、単に運がよかったといえるかもしれない。記者クラブという組織は、月ごとに幹事がかわり、フリーランスが質問できるか否かは、幹事の判断に委ねられている。その曖昧さは組織として問題がある。記者が忙しいという理由で、放置し続けていいのだろうか。

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