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尖閣沖衝突事件の公判開催は難しい見通しというが

尖閣沖中国漁船衝突事件の被疑者である中国人船長に対して7月21日、那覇検察審査会が二度目の起訴議決の判断を下した。

これを受け、裁判所から指定された弁護士が公訴の提起及びその維持にあたるのだが、大半のマスコミは早くも公判が開かれる見込みがないと報道している。

確かに刑事訴訟法で

公訴の提起があつた日から二箇月以内に起訴状の謄本が送達(訴訟関係の書類を当事者その他の訴訟関係人におくりとどけること)されないときは、公訴の提起は、さかのぼってその効力を失う。

とあるので、中国に帰国している被疑者(間もなく被告人となる)に起訴状の謄本が届かないという意味なのだろう。

しかし、被疑者はマスコミのインタビューに答えているくらいなのであるから所在は分かるであろうし、郵便事情が悪いのであれば領事館等の職員が直接手渡しすることは可能ではないのだろうか。

そこで誰が起訴状の謄本を送達するのかというのが問題なのであるが、刑事訴訟法では

裁判所は、公訴の提起があつたときは、遅滞なく起訴状の謄本を被告人に送達しなければならない。

と、裁判所に義務を課している。

今後、裁判所がどういう動きをするのかが、注目されるところである。

仮に、起訴状の謄本が送達されなくとも、刑事訴訟法で

犯人が国外にいる場合又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつた場合には、時効は、その国外にいる期間又は逃げ隠れている期間その進行を停止する。

と定められているので、時効になることはなく、何度でも起訴状の謄本を送達することは可能であるし、この状態が続けば被疑者が再び日本の領海内に入ってくることはないであろう。

また、忘れてはならないのが、損害賠償請求で、被疑者が巡視船に与えた、1000万円を超える損害を法令に則り請求すべきである。

おそらく、巡視船の修理代金は海上保安庁の予算で支払われているのだろうが、その原資は国民が支払った税金なのである。

これらのことが、うやむやになるのであれば、もう既になっているのかもしれないが、ますます「正直者は馬鹿を見る」世の中になってしまうであろう。

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