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無断駐車に対する200円を請求する意味 駐車料金を負担しなければならないという意識が希薄

先日、自分の土地に無断で違法駐車をしていた車の所有者に対し、駐車料料金相当額の200円を請求した訴訟の判決があり、裁判所は請求通りの判決を下しました。
無断駐車やめさせるため提訴、200円賠償命令」(読売新聞2016年12月15日)
「月決め駐車場に約40分間無断駐車した女性に所有者が200円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁(比嘉一美裁判長)が女性に200円の支払いを命じていたことがわかった。」

 女性側の主張が駐車場ではなく空き地というのですが、どのような土地の状況なのかは記事からはわかりません。
 しかし、他人の土地であることは明らかですから、そこに無断で駐車することが違法であることは当然のことです。
 この判決の意義については弁護士ドットコムに解説されています。
「無断駐車やめて」提訴、200円の賠償命令…「費用倒れ」でも裁判を起こす意義

 この解説のとおり、ここでは200円という賃料相当額が認められただけなのである意味では当然の判決なのです。その意味では、この判決に大きな意味はなかったと言えます。
 逆にいえば、200円さえ払えば無断駐車もOKとなりかねないところに問題があります。
 私も自宅駐車場をよく他人に駐車されることがありますが、漠然と請求できる額はいくらなんだろうと考えるわけです。
 1時間だから300円かとかいうことになると、その300円を請求して支払われた場合、今後、300円さえ払えば無断で駐車してもいいということになりかねません。
 この200円のもつ意味は危ういといえます。
 もちろん1年半を要した裁判ですから訴訟費用は旅費、日当も含めれば相応の額になりますから、たった200円ということにはならないのですが、それでも少額であることに変わりはありません。

 問題なのはそれ以上に例えば「無断駐車罰金1万円」(私人が罰金を科せるわけではないのですが)という張り紙をしていた場合に無断駐車した者に対し、その拘束力が認められるかどうかです。
 「罰金」は難しく、やはり発生した損害に対する賠償請求ということになるのではないかと思われます。
 それでも損害の中にはレッカー代なども含めて考えられないでしょうか。実際にレッカー移動しなかったとしてもその占有された部分から取り除くための抽象的な損害は発生しているわけですから、実際にレッカー代を負担しかどうかは関係がありません。
 ただ、このレッカー代が自力救済のための費用だということで損害として認めうるのかどうかはハードルが高いでしょう。

 他方で、書き方は色々とバリエーションがあります。罰金というやり方ではなく、「10分5000円」という契約の誘引という方法もあります。
 敢えて意図的に駐車するというのであれば、このような契約の形にしてしまうのです。
 ただそうなると停めた車に対しては契約が成立しているんだから、どけるようにとは言えなくなります。対策としては一定額の前金制として駐車を終えた段階で清算するという方法が考えられます。さて通用するかどうか。

迷惑駐車はやめよう!

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 いずれにしても無断駐車に対する有効な対処方法がありません。損害賠償で認められる額は少額、しかも自力救済が禁止では、無断駐車がし放題になりかねません。
 このようなものを民事で対処すること自体に限界があります。公道であればすぐに警察が対処しますが、そうでない私有地の場合には、住居侵入罪に相当するような犯罪類型を創設するより効果的な方法はないように思います。

 もともと車で移動するということは、移動先での駐車のコストも当然に負担しなければなりませんが、無断駐車の例といい、その意識が希薄なドライバーが少なくないのは憂うべき状況です。
 他人に損害を与えて平気なのですから取り締まれるようにすることもやむを得ません。

 これも本当に悪質です。
悪用絶えない駐禁除外標章、親族利用7割…兵庫」(読売新聞2016年12月15日)
「県警が1~9月に摘発した118件を分析したところ、約7割は障害者の家族や親族だった。違法駐車した理由は、買い物や用事が約8割を占めた。県警の担当者は「障害者の家族らが日常的に使っている可能性がある」と指摘する。」

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