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- 2016年12月17日 06:22
遠い道の第一歩
遠い道の第一歩
日ロ首脳会談の後、昨日16日に共同記者会見が実施されました。既に明らかとなっている8項目の経済協力は、日ロ双方が利益を受ける内容であり、エネルギー開発や、私が総務副大臣時代から関わっていたロシアへの郵便インフラ・システムの輸出もしっかり反映されています。
一方、北方領土問題については、日本が主張している「法的立場を害さない」共同経済活動について、「特別な制度」のもとでの実現に向けた協議を始めることで合意したとし、注目の主権問題では折り合いがついていません。
ただし、戦後70年間実現しなかった平和条約締結に向けた第一歩であることには変わりなく、しかも元島民の方々の往来を促進するとされていることから、歴史的な意義を持つ合意と言えます。今後、まずは実利をしっかり獲得していく中で枠組みを作っていく息の長い取組みが求められるでしょう。
プーチン大統領は北方領土が安全保障上重要な意義を持つとして日本のこれからのこの地域における防衛の方針に懸念を示し、安倍総理からはロシアに危険をもたらすものではないと説明されています。
今回の日ロ会談に先立ち、トランプ氏が米大統領選で当選したことが、ロシアの孤立化に対する脅威を和らげたという解説が目立ちますが、対ロ制裁を含め、既存の世界秩序自体が大きく変わるものではないでしょう。また、オバマ大統領が大統領選におけるロシアのサイバー攻撃での介入を示唆し、トランプ氏がそれを否定していることも、必ずしも米国国内政治を超えて米ロ関係の枠組みが変わることを意味しているとは思えません。
要は、今回の会談は日ロ両国が高い壁を超えるための「歴史的な、しかし遠い道の第一歩」なのです。両首脳間では発表されていない様々なことが話し合われているはずです。これから安定した政権のもとで国益を守り、かつタイムテーブルの認識をしっかりと持ちつつ、取組みを進めていきます。
海外からも注目されていたIR法案の行方
15日午前、カジノを含む統合型リゾートを推進するいわゆるIR法案が成立しました。賭博が勤労の美風を損ない、ギャンブル依存症やマネーロンダリングの温床になると批判されていますが、あの規律の厳しいシンガポールでIR導入が決断された背景や、観光客・国内産業がその後大きく飛躍し、かつギャンブル依存症などの弊害が増えていないことにしっかり学ぶ必要があると考えます。国際会議場や宿泊施設などがその機能を新たに発揮することから社会の裾野も広くなります。今回、衆参両院でそれぞれ10を超える付帯決議項目が付され、今回の理念法を受けて実施法を定める段階でしっかりと懸念を払拭していきます。そして現在極めて規制の緩いパチンコや公営競技などについてと合わせてしっかりメスを入れていかねばなりません。
ちなみに私が衆議院内閣委員長時代に共にシンガポールのIRに視察に行った公明党の女性議員は法案に賛成されました。民進党にもIR推進議員連盟に加盟している議員がおり、最初の衆議院の採決では(蓮舫代表の厳しい批判とは裏腹に)、党として反対ではなく退席という方針をとっています。
是非皆様のご理解をよろしくお願い致します。



