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パスタのゆで方「たっぷりのお湯」に「1%の塩」で「1分前」は本当か? 徹底検証!

文・松浦達也 撮影・牧田健太郎 調理・スタイリング・城 みゆき 取材協力・石川伸一(宮城大学食産業学部准教授)

「パスタのゆで方」は人類、いや麺類最大の謎だ。確かに“常識”とされる手法はある。「たっぷりのお湯」に「1%の塩」を入れ、「標準ゆで時間より少し早く引き上げる」。これらは真実なのか? 6人のパスタ部員が徹底検証!

【1. お湯】たっぷりか、少なめでもOKか?

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パスタは各100g

▼お湯が少なくなるほどパスタが硬くなった!?

パスタのレシピには「たっぷりのお湯で」という枕詞がつきものだがなぜなのか。まずは100gの麺を、4リットルでゆでてみた。プリッとして旨い。さすが「たっぷり」だ。

続いて2リットル。見た目はやや心もとない……が、これもプリッと感はある。両者に差はほとんど感じられない。1.5リットルも試したが、これまた硬さはあまり変わらないようだ。

最後の少なめ。1リットルで試すと麺がやや硬い。750mlだとごわごわだ。ぎりぎりの湯量でゆでムラができたか。「たっぷり」の必要はないが、100gでも湯量は1.5リットル以上を確保したほうがよさそうだ。

以降、量を増やすときには100g当たり1リットルを目安にしたい。

【2. 鍋】パスタ鍋か、それ以外か?

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▼“鍋”で“ゆでやすさ”が変わる!

鍋を替えても味に差はなかった。ならば、水量が少なくて済むほうが、省エネになりそう! が、小さめサイズの鍋の許容量は「2人前」との結論に。200g程度までならフライパン(1.5リットル)でもいける。

【3. 塩】どんな役割があるのか?

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▼少量でも加えるとハリが出てくる

「ゆで汁に塩は必要か?」。こんな当たり前のことも疑ってみる。

まずは塩分3%でゆでたパスタ。そのままでは塩辛いが熱湯に1~2秒、ザブンとつけると、ちょうどいい塩梅に。プリプリ感最高でソースにもよくからむ。旨いっ!

対照的だったのが、塩なしでゆでたもの。ふにゃっとして味がなく、ソースとのバランスが抜群に悪い。

なお、定番の1%は普通に旨く、前後の0.5~1.2%の塩加減ではハリの違いは実感できず、塩味の差という印象。

つまり塩は多いほどプリプリに。少しでも入れば美味しい。そして塩なしは極端にまずい、という結果に。

これほどまでに塩は大切だった。

【4. ゆで時間】“ゆで時間”は“1分前から”が安全圏!

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ゆで時間は「1分前」が多数派というが、今回の実験では、ゆで上がりの旨さは“幅が広い”ことが判明。標準の前後1分程度はだいたい美味しい。すぐ食べるなら、それほどシビアに考えなくてもよさそうだ。

【5. 火加減】ボコボコか、ユラユラか?

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▼火力が弱すぎるとソースがからまない!?

実験中、パスタマニアの部員が熱っぽく語り始めた。曰く「パスタはボコボコ沸騰させると、表面のざらつきが削れて、味わいを損なうんです!」。本当? これも実験だ。

結論から言うと、お湯の沸き方がボコボコでもユラユラでも、100℃に近い温度でゆでてさえいれば、食感に大きな違いは感じなかった。

一方、ごく弱火でゆでたものだけは極端にソースのからみが悪い。分子調理学に詳しい宮城大学の石川伸一准教授によれば「でんぷんは加熱によって糊化(α化)しますが、低い温度だと表面が水っぽくなり、ソースがからみにくくなると考えられます」。そういう糊(こ)と化(か)! ゆでるときの火は、迷ったら強め! が◎。

【6. パスタの入れ方】適当に入れたらダメなのか?

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▼“パスタの入れ方”で“麺のくっつきやすさ”が変わる!

ギュッとひねりバッと広げ入れる。気取ったようにも思えるやり方だ。確かにテキトーに入れるより、麺同士がくっつきにくかった。が、沸騰前に一度でも混ぜればくっつきにくさは互角。不器用でも問題なし!

【7. ソースの和え方】火を消すか、消さないか?

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▼旨い! スゴい! 味が全く違う!

「これ、うんま~い!」と部員から歓声が上がった。ソースの和え方を変えていたときである。

フライパンとボウル、加熱の有無といった条件を変えながら、数パターンを試したところ、「ボウルで和える」が圧倒的な支持を得た。

火をつけたままフライパンで和えると、ソースとパスタのからみが悪い。火を消したフライパンも悪くはないが、ボウルの一体感には及ばず。ちなみにボウルで和えたパスタの温度は60℃と一番低かった。

「食べ物は60~70℃台が一番美味しく感じる温度」と、石川准教授。

実はイタリアでもパスタは火にかけずに和えるのが一般的なのだとか。

さらば、パスタアツアツ信仰よ!

【8. 盛りつけ】時計回りか、反時計回りか?

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右利きの人はパスタを食べるとき、時計回りにフォークを巻く。盛りつけもそれに倣って時計回りにしておけば、巻く力が伝わりやすく、食べやすいとわかった。逆に反時計回りだと、フォークで巻くとき逆回転になって、螺旋がほどけてしまう。

▼“盛りつけ“で“食べやすさ“が変わる!

盛りつけは箸でそろりか、フライパンからドサーッか、トングかも比べてみた。すると箸はつるりと麺が逃げ、フライパンから直接は見苦しい。結局、美しく、かつ食べやすい盛りつけとなったのはトングのみ。

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