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読まれなかった原稿

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副次的弊害について、日本人の入場制限について、提出者からは「憲法との関係がある」との答弁がありました。私はこんな憲法解釈を許してはならないと思います。カジノに入る事を制限すると憲法違反になるという理屈は提出者の意思として、実施法を作成の際、考慮されるのですか。また、ギャンブル対策という事で修正案には書かれています。しかし、皆さん、何がギャンブルかという事を考えたことがありますか。刑法の賭博の要件に当て嵌まるのは公営競技のみならず、FXやデリバティブの金商法、そして先物取引法が入ります。また、刑法の賭博として位置づけられていないぱちんこ、更には風営法に規定される様々な遊技はどうするのか、ギャンブル依存症と口にしたところで、そのスコープそのものから議論していかないといけないのが現実なのです。ギャンブル依存症と書き込めば、それで政府に対するマンデートとして十分だという事でもないのです。

 

ここまで法務省の着目点について論点を述べました。どれ一つとして納得いく答弁が得られたとは思えませんでした。繰り返します。この法律の中核は「違法性阻却」です。阻却するために必要な着目点はもう提示されています。そして、審議の過程でその論点が十分に考慮されたとは思えません。

 

衆議院、参議院で非常に長い附帯決議が付きました。しかし、それで事足りるのであれば、すべて附帯決議でやればいいという事になります。この法律は、国会が役所に与えるマンデートです。閣法でやる事を嫌がっている政府に対して、「この範囲でやれ」と指示するものです。その法律が穴だらけで、審議が始まったら指摘がなされ、都合が悪くなると、法的拘束力のない附帯決議、更に法的拘束力の下がる提出者の「祈り」だけでカバーしているという事自体が、この法案の不備を物語るものであります。

 

これだけ不備があるのに、委員会審議をたったの5時間30分程度で打ち切った事には強く抗議したいと思います。実はIR法の審議まで、内閣委員会は極めて円満でした。私は我が党の神山理事と共に、秋元委員長、平井筆頭理事、公明党の佐藤理事、自民党の谷川理事、松本理事、福田理事、牧島理事、共産党の島津議員、日本維新の会の浦野議員で構成される理事会で最大限の円満な委員会運営をやって来ました。それを破ったのは我々ではありません。とても残念でなりません。

 

【結語】

数多の論点があり、国民的関心が高いにもかかわらず、それらへの対応を放棄した事、一方的に委員会を強行した事、これらについて強く抗議した上で、私の趣旨弁明といたします。

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