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「お金のために働いたことがない」高須先生に、大学生が「働く目的」について相談してみた #若者シゴト論

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もし毎月30万円のお金がもらえたら?


畑さん

みんなにお金が降ってくる。それこそ、今日の本題である「ベーシックインカム」に絡んでくる話ですよね。 これが導入されると、「生きていくためにお金を稼ぐ」という概念がなくなるような気がするんです。例えば毎月30万円のお金を自動的にもらえるようになったとして、みんなはどうしますか?

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池山さん

もし生活に必要なお金を働かずにもらえるなら、私はきっと歌っていると思います。自分が好きな歌で人に喜んでもらえたら最高だから。


光長さん

がっつりベーシックインカムをもらえるなら、時間をお金で買うかも。仕事以外のプライベートの時間を増やして、遊びの質と量を上げていけるような気がします。 それでも多分、自分の志に向けて動くことはやめない。人の役に立つ仕事をしていないと、自分らしくなくなるような気がするんですよね。


畑さん

高須先生は、お金という要素が仕事とまったく関係なくなっても働きますか?


高須先生

僕はお金を意識して働いたことがそもそもないんだよ。


光長さん

そうでしたね……(笑)! この議論の背景として、人工知能が進化していくと、人間が働かなくてもよくなるのではないかと言われています。


高須先生

そうだね。人間がやる単純作業はみんな機械に取られちゃうかもしれない。


光長さん

消えていく仕事がいっぱい出てきます。その文脈で、ベーシックインカムという考え方が必要なのかなと。


高須先生

でもそうなると、人に勝つ必要がない世の中になるよね?


池山さん

ダライ・ラマ法王が話していたように、「人への思いやり」が軸になるのかな……。

「働く目的」って何だ?


光長さん

大学に通っていると、自分のやりがいや生きがいが何なのかを見つけられないまま就職していく人も多いように感じます。何と言うか、大学でそうしたことを教えていない気もする。教育のあり方も変えていくべきなんじゃないかと思っています。

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高須先生

大学の教育って、ある意味ではダライ・ラマ法王の教えに似ているのかもしれない。「欲望を抑えれば、幸せになるのは簡単」なんだよ。すべてを受け入れてしまえばね。 一方で、社会に対する怒りが込み上げてくれば、それを原動力にしてイノベーションを起こしたり革命を起こしたりできる。 みんなと同じように就活に向けて過ごすことが当たり前になり、「余計なことは何も考えなくていい」となってしまうと、一切の発展がなくなるよね。みんなの学生時代には、やりがいや熱さは感じないの?


池山さん

就活の時期が決まっていて、一斉に「よーい、どん」で始まるから、そうしたやりがいについて考える機会が少なくなってしまうのかもしれません。


畑さん

面接で語るためにやりがいを一生懸命考えるけど、就職が決まって社会に出たらもう忘れてしまっているかも。


高須先生

就職することが目的だと、それで終わっちゃうかもしれないね。「いい会社に就職できた。これで親も喜ばせられる」ってね。 ベーシックインカムがあればもっとチャレンジできるかもしれないけど、それだって分からないよな。

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光長さん

大学は、やりがいを奪っていると思いますか?


高須先生

大学に限った話ではなく、学校教育全般に言える話だけど、自由に経済活動をしたり、世界で成功を収めたりするためには必要ないことも教えているよね。「空気を読め」とか、「友だちを大切にしよう」とか。これでは、人を押しのけてでも突き抜けていこうとする人は生まれづらい。 どんな業界でも、成功する人は同業者に嫌われる人。「あの人はいいひとだよね」としか言われない人は、半分死んでいるよ。そういう意味では、僕は「みんなの共通項となるような幸せの概念がある」というのは幻想だと思う。経済はまったく逆だから。誰かが稼ぐから、救われる人も出てくる。 みんなは、ベーシックインカムがあっても、もっとお金をほしい?


池山さん

私は留学していたときに返済不要の奨学金をもらっていたんですが、それでもラーメン店でアルバイトをして自分のために使っていました。 自分の喜びのためには、もっとほしい、と思うのかもしれません。


畑さん

私はフランス文学を学んでいたので、もっとお金があれば留学したいです。やりたいことをやるために、ベーシックインカム以上にもっとお金が必要だと思います。


光長さん

僕は、自分のやりたいことをお金で買って、全部やろうとするかもしれません。例えばラジオ番組の枠を全部買って、副業として好きな番組を作るとか。


高須先生

うん、うん。みんなちょっとずつ意見が違うんだね。


畑さん

一方で、ダライ・ラマ法王や高須先生の話を聞き、自分のためだけじゃなく人のために使う時間やお金も大切なんだと思うようになりました。


池山さん

そうですね。ベーシックインカムがあったとしても、保守的になりすぎずにチャレンジし続けないといけない気がします。自分が正しいと思うことには、貪欲に向かっていきたいです。


光長さん

僕は今日のお話で、「お金を稼ぐのはいいことだ」と思うようになりました。お金をたくさん稼げば、使い道を気にしない意思決定ができるんだなと。


高須先生

自分が貧血だと、人のための献血はできないからね。お金をたくさん稼いで正しく使うことは大切だよ。これから伸びる分野を見つけて、そこでトップに立てば、絶対に金持ちになれる。 そのためには、みんなが思っていることの逆張りをしなければいけないんだ。金持ちというのはみんな、逆張りで成功した人たちだからね。今の時代は怪しげな事業や会社でも、次の時代には大成功しているかもしれない。そんな観点も持って、これからの仕事人生を楽しむべきなんじゃないかな。

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白熱の座談会を終えて……

高須先生ならではの金言もたくさん飛び出した座談会。3人はどのように感じたのでしょう。感想を聞いてみました。


光長さん

自由奔放に、ズバっとおっしゃる方でしたね! お金や労働に対する価値観は、僕らと違うものもあるんだと思いました。 池山さんはどんな印象でしたか?


池山さん

「やっぱり経営者の方は自分の信念を貫くんだなぁ」と思いました。 高須先生は破天荒と言われることもあるけど、ご自身の中には裏付けがちゃんとあって、その上での信念という感じ。


畑さん

新しいものに目を向け、良いと思ったものに積極的にお金を使うという考え方は、とても参考になりました。 働く目的については、自分の考え方が少し変わったかも。会社のために働く時間と、趣味や家族と過ごす時間のバランスを考えていきたいです。


池山さん

私は、好きなことは「極めたくなる」「一番を取りたくなる」タイプなので、本当にやりがいがあって、喜びを見出せる仕事だったら、のめりこんで人生を捧げるように働くかも……。 畑さんとは違った方向に影響を受けたかもしれません!


光長さん

僕は、高須先生がお金や人間関係、健康、将来といった「生きる上での悩み」から解放されているんじゃないかな……と感じましたね。 人が働くことの意味は「生きる上での悩みからヒトを解放すること」ではないかと思うんです。働くからこそ人の役に立ち、社会的な信用も得られるようになる。その結果、お金が手元に入り、人間関係を構築でき、心の健康も得られる………。つまり、働く目的は自分自身が幸せになることだと感じました。 そして、お金の価値は「働くことで誰をどれぐらい幸せにできたか?」ということの指標なんだと思うようになりました。


池山さん

高須先生の、徳のあるお金の使い方にも改めて感銘を受けたな……。持っているお金を、自分が富むためだけではなく、他の人のためにも使えるようになりたいです。


畑さん

そう考えると、高須先生がダライ・ラマ法王の講演を聞く機会を与えてくれたのも分かるような気がしますね! 今日は本当に勉強になりました。

何もしなくてもお金がもらえるとしたら、人は何のために働くのでしょうか? 「自分のため」という視点ではちょっとずつ違う答を導き出した3人ですが、「誰かのため」という視点では共通項を得られたのかもしれません。

みなさんは、今回の座談会企画でどんなことを感じましたか? 前回の告知から引き続き、「#若者シゴト論」というハッシュタグにて、FacebookやTwitterなどのSNSでも高須先生への質問や感想を受け付けます!

(※ご質問される際は、Twitterのアカウントが公開状態に、Facebookの投稿の共有範囲が公開になっているかをご確認ください)

文:多田 慎介/ 撮影:関口佳代/ 編集:大井あゆみ/ 企画: 木村衣里(プレスラボ)、明石悠佳

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