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ベンチャーが挑戦者であり続けることは難しい

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旅行代理店のエイチ・アイ・エス(HIS)の本業が環境変化に対応できず伸び悩んでいます。日本経済新聞の記事によれば、「楽天トラベル」を運営する楽天の2015年度の取扱額は23%増の4885億円で、HISは1.2%減の4284億円。今や、楽天トラベルよりも伸び率が低く、取扱い高でも抜かれてしまいました(図表も同紙から)。

HISと言えば、私が大学生の頃、学校の壁に白黒の秀インターナショナルという旅行会社のチラシが貼ってあり、それを見て新宿のお店に行ったことがあります。対応してくれた店員の方が旅行オタクのようなマニアックな人で、親切にインド旅行の注意点や見どころを説明してくれたことを覚えています。

当時は、海外で航空券を安く仕入れて価格破壊し、既存の航空会社や旅行代理店に挑戦するベンチャーだったHISも規模が拡大し、業界大手になって攻める側から守る側になってきました。

今や、旅行の予約は多くの人がネット経由で行うようになり、国内の会社だけではなく、エクスペディアやブッキングドットコムといったグローバルな会社のサイトからスピーディに割安な予約ができるようになりました。旅先で次の宿泊ホテルを決めることも珍しくなく、店舗に出かけたり、電話で予約をすることは個人旅行ではほとんどありません。

ベンチャーが既存の規制やしがらみを打破して消費者に新しい価値を提供することによって成長すると、今度は自らが大手になって、次の新しいベンチャーからの挑戦を受ける。これはどの業界でも同じです。

ダイエーがスーパーという業態で安売りをはじめ、流通業界に革命を引き起こした後、新しい時代の変化についていけず衰退してしまったように、HISが同じ道を辿らないためには、今までのしがらみに捉われない企業戦略が必要です。国内と海外に築き上げた店舗網の見直しを含め、挑戦者としての意識を持ち続けることができれば、次の一手が見えてくるのではないかと思います。

ハウステンボスなど新規事業は好調のようですが、本丸である旅行事業で沢田氏がどんな次の手を打ってくるのか、注目しています。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

※このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年12月10日の記事から転載したものです。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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