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『 放射性物質を過剰投与 検査で子ども84人に 甲府市立甲府病院  』

朝から雨の大阪ですが、いかがお過ごしでしょうか。

こどもの頃は台風の季節になるとワクワクしてましたね。
学校休みにならないかなぁってね。
平日の午後から自由に遊べる開放感というのは何物にも代えがたいものでした。
大人が平日の昼間っからお酒を飲むような感覚でしょうか。

今は台風になると、クルマに何かぶつかってセキュリティが誤発砲しないか心配ですな。
今のところ一度も誤発砲はありませんが、一度発砲すると自分で解除しない限りバッテリーがなくなるまで、何時間でも鳴っているので迷惑千万ですからね。
(誤発砲とは:セキュリティが自然現象などで発動し、けたたましいサイレンを鳴らすこと)
温度センサーと超音波センサーと衝撃センサーが三つ同時に反応しないと、サイレンが鳴らないようなシステムなので、何かモノが当たったりクルマが揺れる程度では発砲しないんですけどね。

つまりクルマに何センチ以内にヒトが近づいて温度センサーと超音波センサーが働き、ある一定の時間が経過し、そしてクルマに衝撃が加わるとサイレンが鳴るという仕組みです。
と同時に車内カメラが作動し録画されます。

まあ、自慢話はここまでにして・・・

ポリオワクチンについての質問から。

不活化ワクチンが我が国になかなか導入されないのは、いうまでもなく国の怠慢ですが、ようやく重い腰を上げて来年度から導入、接種開始予定となりました。
あくまで予定です。

ポリオに限らず、予防接種の原則というのは

『 接種できるときに、なるべく早く接種しておく 』

というものです。

なので原則は、来年まで待たずポリオを接種するということになります。
厚生労働省は、来年まで待たずに早めに生ポリオをという立場です。

じゃ、自分のこどもやったらどないすんねん?という話ですが、もし自分のこどもなら一度(春に)生ワクチンを飲んでいて2回目をどうしようか迷っている状態であれば、おそらく来年まで待つと思います。もし一度もポリオを受けたことがないなら取りあえず先に(秋に)生ポリオを飲ませます。

もちろんこれは正解でも何でもありません。
自分のこどもならどうするかということを、そのまま書いただけです。
医学的な根拠も薄いかもしれません。
立場上、そのまま書くのはよろしくないのかもしれませんが、思ってもないことをサラサラと書くのは自分の信念に反するので、そのまま書きます。
(まあ、そのまま書くから自然と敵も多くなるということでしょうが)
結果として悪い方向へいくかもしれませんが、あくまでも予防接種は自己責任の部分が大きいというのが私の考えなので仕方ないと思っています。

以上、あまり参考にしないで、参考にしてください(笑)

では、本題へ。

『 放射性物質を過剰投与 検査で子ども84人に 甲府市立甲府病院 
                       11/09/01 記事:共同通信社

甲府市立甲府病院が放射性物質「テクネチウム」を利用した検査の際、日本核医学会の推奨基準を超える量のテクネチウムが含まれた検査薬を子どもに投与していたことが1日、病院側への取材で分かった。

検査は、テクネチウムの入った検査薬を静脈注射。放射線の動きを撮影し、腎臓など臓器の機能や病気の有無を調べる。

病院総務課によると、1999年以降に検査を受けた15歳以下の145人のうち、84人に基準を超える検査薬を投与していた。基準の20倍以上を投与された患者もいた。

検査は1時間程度かかるといい、過剰投与について放射線技師は「子どもは動き回るので、鮮明な画像を短時間で撮るため、多めに投与した」と説明しているという。

総務課は「多くの患者はまだ通院しているが、被ばくの健康被害は出ていない」としている。

病院内で「投与量が多いのではないか」と疑問視する声が上がり、内部調査していた。

一方、山梨県は8月31日に病院を立ち入り検査し、放射性医薬品の使用量の記載が不正確だとして、口頭で是正を求める行政指導をした。実際の使用量より少なく記載されていたという。

病院側は1日午後に会見を開き、過剰投与や内部被ばくについて説明する予定。

※テクネチウム
初めて人工的につくられた元素。医療目的の検査薬として広く用いられる放射性同位体のテクネチウム99mは、ガンマ線を出す能力が2分の1になる半減期が約6時間と短く、静脈注射などで体内に投与しても被ばくを最小限にできるのが利点。検査装置でガンマ線の量を測定し、骨や腎臓、肺、肝臓など臓器の働きを知る目印とする。 』

この放射性物質(医薬品)を使った検査、シンチグラフィーというのですが、これまた大変な検査で。もちろん私も何度かやったことがあります。

がんの骨転移のチェックとか脳血流を評価するときに検査をすることが多いです。
  
MRIと同じく非常に手間がかかる上、放射性物質(医薬品)を扱うのでいろいろと慎重にしないといけない検査です。いや、MRI以上に手間がかかります。
(MRIの検査については2011.8.16のブログ参照)   
  
つまりMRIと同じく、いやそれ以上にこどもがじっとしてくれないと検査できません。
検査中に動くと全てがパアです。正確な結果が出ません。
1回の検査で1時間ぐらいはかかるでしょうか。

音は静かでMRIほどうるさくはないのですが、こどもは寝かさないと検査できないです。
    
また放射性物質(医薬品)を静脈注射するため、点滴ルートを取る必要があり、しかもしっかりとしたルートを取らないと、途中で漏れて放射性物質が皮下にたまってしまうので注意が必要です。

また尿から放射性物質が排出されるので、こどもの場合おむつなどの扱いも注意が必要です。

もちろん放射性物質(医薬品)の量を決めるのは医師の仕事であり、静脈注射はもちろん医療行為なので医師がしないといけません。

では、具体的にどうやって検査をしていたか、過去の記憶を元に説明しておきます。
ちょっとうろ覚えなので、間違っているかもしれません。
  
① 検査の2時間前くらいになると、点滴を取って薬剤投与ルートを確保する。
基本的には元気なこどもなので、暴れまくるこどもを押さえつけての点滴確保。
    
② 検査の予定時刻の1時間くらい前から鎮静剤を使ってこどもを寝かせに入る。
ゆっくり寝かせる必要があるため、1時間前ぐらいから鎮静剤を投与して経過観察。
薬の効き具合にもよるが15分前後で寝ることが多い。もちろんモニター管理で。

③ 検査時刻の15分前になると、すこし鎮静剤を追加しながらより深い眠りになるように調節して、こども用のストレッチャー(横に寝かせながらこどもを運ぶ台車のようなもの)で検査室へ移動。

④ 検査機器にこどもを寝かせ機会の微調整を行い、投与する放射性医薬品の量を放射線技師の方と確認。そしてもう一度、こどもの眠りをチェック。

⑤ 準備が整った時点で、鎮静剤追加。
そして技師さんの合図とともに、医師が点滴ルートから放射性物質(医薬品)を入れる。

⑥ 検査開始後30分ぐらいで、再度鎮静剤追加投与。
 (30〜40分くらいで薬の効き目が弱くなってくるので)

⑦ 約1時間で検査終了。
 そのままストレッチャーに乗せ、病室へ戻る。

⑧ 児が目を覚ますのを確認して終了。

だいたい13時頃からルートを取り、15時に検査開始、16時に検査終了、17時に児が目を覚まして、ごはんをモグモグ。
  
①〜⑦まで、ざっと4時間くらいかかります。
要するに小児科医が午後から半日くらい拘束されることになりますね。
(しかもその間に外来などから、時間外の患者さんが来ただの、点滴を入れてくれだの、ガンガンPHSが鳴ります。もちろん断りますけど。)
医療費として小児科医の手間の分は加算されません。
だって、そういう項目がないから。
  
なので、本来は一人の医師が(小児科医でなくてもよい)付きっきりでしなければならない非常に手間と時間のかかる検査なのです。

それが、放射線技師さん1人に委ねられていたという病院の体制が問題なのだと思います。

もちろん技師さんにこどもを上手く寝かせる術など持ち合わせていないでしょうし、放射線科の医師であってもこどもを上手く寝かせるのは難しく、かなりの慣れが必要でしょう。
  
突き詰めれば、そういう人員とコストに全く余裕がないギリギリの公立病院の現状を表している=国としての医療体制を表していると言えます。

だから昨日書いたように、イギリスからも危うい日本の医療体制と言われるわけですな。

ちなみに私がこの検査をしていた時に勤務していた病院は、小児科の常勤医師が7人プラス小児科研修医が2人の合計9人という人員的に恵まれた環境だったからできたとも言えます。

その分コスト的には恵まれておらず、初任給17万(税込)で看護師さんの初任給よりも安いというフザけた給与でしたが。大卒初任給20万くらいでしたかな。

まあそれはおいてといて、いずれにせよこの技師さんに問題があるのではなく、病院の体制の問題でしょうね。
  
これを機に小児医療には手間も時間もコストもかかるということを、もっと政府が認識して診療報酬を含めた小児医療体制を再検討して欲しいと思いますね・・・

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