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真珠湾の鎮魂

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 この年末に、安倍首相がハワイの真珠湾にある「アリゾナ・メモリアル」を訪ね、そこにオバマ大統領も加わって鎮魂の行事をするとのニュースが出てきた。日本軍が太平洋戦争の冒頭にパールハーバー(真珠湾)を空襲したのは1941年のことだから、今月でちょうど75年になる。オバマはこの夏に広島で安倍首相と並んで鎮魂の献花をしたのだから、その返礼としてバランスが取れる。就任前のトランプ氏と安倍首相が先走りで会見してしまった非礼の埋め合わせにもなる。うまく考えたものだと思う。

 「アリゾナ・メモリアル」は私も訪れたことがあるが、魚雷攻撃を受けて撃沈された戦艦「アリゾナ」を、そのままの位置にした上に築かれている。足の下には船体が沈んでいるのが見え、私が訪問した時点では、今でもわずかずつ干満のたびに油が漏れ出していると説明されていた。戦死者の収容はもちろん完了しているだろうが、「無警告攻撃」で沈められた無念を伝えている姿には、広島の「安らかに眠ってください」の碑にはない生々しさがあった。

 ここに日本の首相とアメリカの大統領が、現職で献花をするのだから、アメリカの国民にとっても意義のあることだろう。戦争を過去のものにした上での「日米同盟」を強調するのにも役立つ。アメリカで世論調査をしても、安倍首相への支持率は高まるのではあるまいか。

 安倍首相の在任日数は、戦後では佐藤栄作、吉田茂、小泉純一郎に次いで第4位の長さになるそうだ。2日前に中曽根康弘を抜いて1808日になった。これから先、どこまで続くのだろうか。今の野党の勢力などから考えると、かなり長くなりそうな予想になる。自民党総裁の任期延長が実現すれば、第一位になる可能性もあるという記事も出ていた。その場合、どういう首相として歴史の上で評価されるのだろう。やはり「戦後レジュームの清算」をしたと言われるのか、だとすれば戦後でない日本とは、どんな国になるのか。

 予言者でない私には、わからない。わかっているのは、戦争を身近に見聞きした者として「反戦の思想」を伝える者が少なくなって行くという事実である。伝説としての非戦は、経験者の語る非戦よりも強くなることができるだろうか。その可能性はあると私は思う。「アリゾナ・メモリアル」は、そのような思想を伝道する場所の一つと位置づけることもできるからだ。安倍晋三とオバマが、そこで祈りをささげる「非戦の思想」が、真正のものであることを私は心から願う。私にできることは、そこまでである。

お知らせ 明日7日は第一水曜日に当るので、恒例の「国会一周散歩」に行きます。正午に地下鉄丸ノ内線「国会議事堂前」駅の改札出口前からスタートして、議事堂周回歩道を左回りに一周したあと、適宜に昼食して帰るのを例にしています。

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