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TPPについて考えてみた

 ここへきてTPPなるものが国論を2分するような問題になってきた。私なりにいろいろな情報を読んでみたのだが、正直に言ってよくわからない。TPPそのものの中に「入ってみなければわからない」要素もあるようだ。ただ主導者がアメリカで、アメリカにとっては日本を仲間に入れるのが最大の目的であることには間違いがない。

 これは小泉政権が乗せられた「グローバル化という名のアメリカ基準導入」と構図が似ている。ただし、やや戦線を縮小して「経済的日米同盟で世界の4割のGDPを束ね、アメリカの地盤沈下を食い止める」戦略のように思われる。それが日本にとって幸福な道なのかどうかを判断すべきなのではなかろうか。

 最初にも断ったが、経済の問題としては私にはわからない。ただ、世界の文明史の中で日本の居場所を考えると、私としては言いたいことがある。歴史的にも地理的にも、日本は中国大陸の周辺であって、太平洋の向こうのアメリカと同盟するのは、非常に不自然と言うしかないのだ。ヨーロッパのEUに対してアメリカ経済圏を確立したいのはわかるが、なぜそこに日本を巻き込みたいのか。言わずと知れた「民主主義と自由市場」の価値観が共通だからだ。

 アメリカにとってはそれでいいのだが、日本にとってはどうか。「民主主義と自由市場」の尖兵となってアジアでアメリカの代理戦争を引き受けるような、落ち着かない立場に陥ることはないだろうか。アジアには、アジアに適した近代化の道があり、アメリカ型の自然収奪ではない、自然調和型の文明を発展させる可能性があると私は思っている。

 結論的に私の文明論的な世界の未来像を描くとしたら、ヨーロッパEU経済圏と、アメリカ経済圏、アジア経済圏、それにアラブ・アフリカ経済圏の4大ブロックが浮かんでくる。「民主主義と自由市場」は今の私たちには安心な体制かもしれないが、それが完全無欠でないことも、またよく知っている。とくにアメリカ基準のそれが世界制覇すればいいとは思えない。

 軍事的にもアメリカと「同盟」してしまった手前、断りにくいかもしれないが、ここは丁寧に「謝絶」しておくのが賢いだろう。関税自由化などは、個別に交渉すればいいことだ。それよりも、日本が進めるべきはアジアとの融和だと思う。困難は多いが、要するに「アメリカの後についているよりも、アジアの盟主をめざした方が未来は明るい」ということだ。

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