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- 2011年09月20日 10:48
増税の優先順位
アメリカのオバマ大統領が、財政再建の手段の一つとして富裕税の増税を提案しているのが話題になっている。富裕税は、個人の総資産から総負債を差し引いた純資産の大きい人に課税するもので、年間所得のみに課税する所得税よりも、富の再配分に有効と考えられているようだ。日本でも戦後の一時期にアメリカの勧告で導入されたことがあるが、税務把握が困難などの理由で、所得税の一本化に戻された経緯がある。
日本はアメリカ以上に復興財源など緊急の財源が必要なのだが、議論は法人税(実質は減税を凍結する現状維持)と所得税の定率増税が中心になっている。菅・前首相が言及していた高額所得への増税案は、いつの間にか消えてしまった。アメリカに追随して急進させた所得税のフラット化(高額所得への減税)を見直す議論が出てこないのは理解に苦しむ。
税制の基本は「余っているところから足りないところへ回す」再配分に尽きる。つまり「痛くない増税」から優先するのがいい。痛くない税金の典型的なものは相続税だろう。本人にとっては生きているかぎり関係がない税金で、先祖の遺産で恩恵を受けるのは、せいぜい孫の代までで充分だろう。つまりは「2回相続したらゼロになる」程度でよい。「グローバル化」以前はそうだった。企業活動や文化芸術で財をなした人の業績は、法人化によって継承できるから、個人に遺産を残す必要はないのだ。相続税が引き上げられれば、生前贈与が盛んになって遊休資産が活用されることにもなる。
高額所得への累進課税も、以前は最高実質93%だった。これも誤解されるのだが、9割以上を税金で召し上げるという話ではない。何段にも控除して残る最高額の部分にのみかかる税金で、世間常識を超えるような高所得は社会に還元しなさいと、富者の社会貢献を制度化したものと言える。この制度の下で日本は高度成長していたのだ。
その他、当ブログは何度も書いているのだが、企業にとって黒字が出ているときの法人税は痛くない。経理を駆使してすべての経費や法定積み立て、役員報酬まで支払った後に残る純益にしか税金はかからない。企業にとって何よりも大切なのは、黒字決算ができるような経済環境なのだ。企業の法人税を減税しても社員の給料が上らないことは実証されている。法人税が高ければ、むしろ企業は経費としての人件費を増やすだろう。
(追記・「税率はどのように変ってきたか」をご参照ください。)
http://pub.ne.jp/shimura/?daily_id=200911
日本はアメリカ以上に復興財源など緊急の財源が必要なのだが、議論は法人税(実質は減税を凍結する現状維持)と所得税の定率増税が中心になっている。菅・前首相が言及していた高額所得への増税案は、いつの間にか消えてしまった。アメリカに追随して急進させた所得税のフラット化(高額所得への減税)を見直す議論が出てこないのは理解に苦しむ。
税制の基本は「余っているところから足りないところへ回す」再配分に尽きる。つまり「痛くない増税」から優先するのがいい。痛くない税金の典型的なものは相続税だろう。本人にとっては生きているかぎり関係がない税金で、先祖の遺産で恩恵を受けるのは、せいぜい孫の代までで充分だろう。つまりは「2回相続したらゼロになる」程度でよい。「グローバル化」以前はそうだった。企業活動や文化芸術で財をなした人の業績は、法人化によって継承できるから、個人に遺産を残す必要はないのだ。相続税が引き上げられれば、生前贈与が盛んになって遊休資産が活用されることにもなる。
高額所得への累進課税も、以前は最高実質93%だった。これも誤解されるのだが、9割以上を税金で召し上げるという話ではない。何段にも控除して残る最高額の部分にのみかかる税金で、世間常識を超えるような高所得は社会に還元しなさいと、富者の社会貢献を制度化したものと言える。この制度の下で日本は高度成長していたのだ。
その他、当ブログは何度も書いているのだが、企業にとって黒字が出ているときの法人税は痛くない。経理を駆使してすべての経費や法定積み立て、役員報酬まで支払った後に残る純益にしか税金はかからない。企業にとって何よりも大切なのは、黒字決算ができるような経済環境なのだ。企業の法人税を減税しても社員の給料が上らないことは実証されている。法人税が高ければ、むしろ企業は経費としての人件費を増やすだろう。
(追記・「税率はどのように変ってきたか」をご参照ください。)
http://pub.ne.jp/shimura/?daily_id=200911



