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民法の成人年齢 18歳引き下げに大事な教育の場

公明新聞:2016年11月29日(火)付

民法の成人年齢を現在の20歳から世界の大勢である18歳に引き下げるため、法務省は、来年の通常国会にも改正案を提出する方針である。

18歳成人は法相の諮問を受けた法制審議会が2009年10月に「適当」とする答申を出している。法制審は18歳成人について、「若年者が将来の国づくりの中心であるという、国としての強い意思を示すことにつながる」とし、少子高齢化が進む中で「社会・経済において、積極的な役割を果たすことが期待される」との見解を表明した。

先進国を中心とするOECD(経済協力開発機構)30カ国で20歳成人は日本だけ。新たな時代を開く大事な政策課題として取り組む必要がある。

今夏の参院選で18歳選挙権が実現し、政治の分野で「大人」とされている今、社会・経済分野でも一人前の「大人」として認めることが大切であろう。しかし、国民一般の受け止め方との落差はかなり大きい。

成人年齢の引き下げについて法務省が国民から意見募集をしたところ、「支障がある」との回答が多数を占めたことが公表された。その理由は実に多様で、自立できない若年者が増えており親権者の保護が必要との意見から、世間に疎い青年を狙った悪徳商法など消費者被害が増大するのでは、といった懸念の声も多い。

政府は、こうした18歳成人に対する多くの意見に真摯に向き合い、今から必要な対策を検討してほしい。

寄せられた意見を見ても分かるように、重要なのは、やはり教育の場であろう。

特に、同年代の98%以上が進学する高校は、成人に向かう自覚を養成する場であり、進学・就職を決める人生で最も大事な時期である。教師が親権者を間に入れて生徒の指導に当たる現在の形がどう変わるのかなど、教育現場から不安の声が上がっている。

これに関し法制審の報告書は、高校が学校外での生活指導も行っている現状を踏まえると、教師、生徒、親権者の意識改革だけでなく、成年に達した生徒への指導のルール作りの必要性も明記した。

教育現場の声を聴き、18歳成人のスタートとなる高校を有意義な場にしていきたい。

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