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民主党の投手交代

11時過ぎから始まった民主党の5人の候補者による演説から始まって、野田新代表の選出まで、3時間半にわたる経過を、結局全部テレビで見てしまった。前原氏の演説の歯切れはよかったが、献金問題は、やはり本人にとっても重かったようだ。

やや意外だったのは、自分の生立ちから説き起こして政治理念を語る人が多かったことだ。人生の総決算のように語ることが、自らの人物証明になるという意識だろうか。私が一世一代の大きな借金を申し込んだとき、金融機関への審査資料の中に自作の詩集を加えたことを思い出した。

ご本人たちにとってはドラマチックな「長い一日」だったことだろう。海江田候補の票が第1回で150を超えなかったとき、小沢マジックの敗退は予想できたが、第2位が前原候補でなかったのは、少しつまらなくなったと思った。好き嫌いは別として、若い馬力がありそうだが、この国難に大きな失策をしたら後がない。結果的には良かったのかもしれない。
 
とにかく、試合半ばでボコボコに打ち込まれた菅投手のあとのリリーフ投手が決まったわけだ。野田氏はあと2年の任期を意識しているようだが、中盤以後の試合を作れるだろうか。投手だけが奮闘しても、得点が入らなければ試合にはならない。その得点源は何なのか。

面白いことに野球と違って国会では野党が得点源になることもある。震災復興という錦の御旗があるのだから、野党を協力させるのは無理な話ではない。小沢の影を引きずるであろう海江田政権よりは、その点では有利なのではあるまいか。

先日読んだ「平成経済20年史」にもあったが、経済政策は、二兎を追うよりも一兎に集中した方が成功率が高いということだ。復興とデフレ脱却に全力を注ぐべきだろう。

財務大臣であっただけに、財務官僚からの圧力は逆に強いかもしれない。それが不安材料でもあるのだが、それこれ政治主導で「何でもあり」のデフレ対策に官僚を従わせることができるかどうか。「国民の笑顔を取り戻したい」と語った願望は、官僚との融和に気を取られていては実現しない。財政は官僚のものではなくて、全国民のものであることを天下に明らかにしてほしい。

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