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  • ヒロ
  • 2016年11月27日 10:00

ビジネスモデルの回転力

最近加速度的に増えてきた感があるのがレストランや飲食店が昼間、店前にワゴンを出して弁当を売るシーンでしょうか?500円程度のワンコイン弁当はシェフが作ったプロの味だし、レストランの中で食べるより安いし、さっと買って会社なり車の中なりで食べられる点が受けているのでしょう。

日本人のランチはせっかちで早食いに価値があるといってもよいかもしれません。駅ホームの蕎麦屋が廃れないのも電車を待っている間に麵をささっとすするという発想であります。ところがいわゆる弁当屋チェーンはその逆を行き、注文してからキッチンで盛り合わせをしたり、揚げ物をそれから作る場合もあり、持ち帰り弁当は待たされるという逆イメージを作りました。作り立てを楽しんでもらうという発想だったと思いますが、これがいけなかったのだろうと思います。

確かに街中から弁当屋が減りつつあります。2001年には全国で1万店以上あった弁当屋はコンビニ弁当との競合もあり、4割近く店舗数を減らしてきました。ここにきて一般飲食店がその戦争に加わるとなれば専業である弁当屋の位置づけはより厳しくなるかもしれません。

先日、久しぶりに行った回転ずし。某有名店で20分ほど待って入店しましたが一口食べて「あれ、違う?」と。それは嘘ネタ(代替えの魚)のみならず安さを競いすぎてタネが小さく、薄いことであり、実にがっかりしました。確かに座席はゆったりと作ってあり、長居しても心地よく過ごせるのですが、カウンターに座りながら注文するのはタッチスクリーン。目の前には握る人いません。(つまり誰が握ったかわかりません。)食べた皿は目の前の穴に落としていくと自動的にカウントする仕組みは子供には楽しいかもしれませんが、私にはがっかりであります。

日経に「回らなくなった回転ずしチェーン」という記事で大手の海王コーポレーションが倒産したとありますが、その理由は設備投資だそうです。私はそうではなくて寿司屋が寿司屋のパフォーマンスを止めたからではないかと思います。多角化、多店舗化を急ぐあまり、ビジネスの本質をおろそかにしすぎてはいないでしょうか?

事業拡大主義はどんな経営者でも考えることです。多店舗展開や事業拡大はすべての経営者の根幹をなすものであります。ですが、私は最近、やや、この考えを改め、既存事業の深堀はほどほどにして2-3歩先を読みながら新しいビジネスを立ち上げることに注力しています。何故かといえば世の中の移り変わりが激しく、ビジネスライフがどんどん短くなっているからです。

例えば私のシェアハウス事業はおかげさまで満室の上、春の予約まで頂戴している状態ですから普通ならもう一軒やろうという発想になると思います。しかし、シェアハウスは明らかにブームが去っていて日本人の足は鈍くなっています。ではどうやって満室にしているかといえば非常に高いエネルギーを注ぎ込んでテナント確保に努めているのみならず、既存のテナントさんから高い満足度を頂くためにかなり細かいところまで様々な配慮を施し続けているからなのです。要するに回転率が低い(=長く住んでいただける)シェアハウス運営の為のパッションの賜物なのです。

これが複数物件あると市場の変化への対応は2倍、3倍のエネルギーが必要になります。ここがネックなのです。例えば私のシェアハウスから5分ぐらいのところに今年4月にできた18室の女性専用シェアハウスは家賃3万円の新築なのに入居者ゼロです。理由はわかっていますが、やり方を間違えると雲泥の差がでる典型的なケースであり、客は黙ってついてこないのです。

シェアハウスから100Mぐらいのところに最近24時間営業の格安フィットネスがオープンしました。(従業員がいないジムです。)フィットネスは通常、駅前など集客率の高そうなエリアに出るのが常識でしたが、住宅が比較的多いところに出したのは健康ブームと天気に左右されず運動ができるメリットでしょう。これなどは大変面白いビジネスモデルだと思いますが、市場は深くないので競合が出来ると立ち行かなくなるデメリットもあります。

私がいつも思っていることは大手にはできない「身のこなし」であり、素早さと先見性であります。これがうまく展開し続ける限り経営は楽しくてやめられない、止まらないになるのですが、そのためには恐ろしいほどの熱意と努力を積み上げないとそこには至らないということだけは記しておきます。

では今日はこのぐらいで。

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