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日本は森林環境税を創設すべきだ

 本日、自民党党本部にて、税制調査会 正副・顧問・幹事会議が開催され、そこでいわゆる「森林環境税」のことが議題に上っていました。

 私は、この森林環境税をつくるべきだという立場です。今日はこの森林環境税についてひとこと説明しておこうと思います。

 地球温暖化対策のための税金を創設しようという考え方は古くからありますし、石川県や高知県など自治体レベルではいくつか似た仕組みの税金がすでに設けられておりますが、国としての税制はまだ設けられておりません。国としての税制大綱に森林環境税についての考え方が記載されたのは、平成16年度です。そのさいは京都議定書の発行を見込み、環境省が環境税(地球温暖化対策税)の創設を要望したのでした。

 その後も、森林環境税創設の要望は、省庁ならびに各自治体・団体などから様々なかたちで継続して寄せられており、政府側でもプロジェクト・チームをつくって検討を重ねております。会合は先の10月で第21回を迎えました。

 なお世界各国では、環境に関する税の仕組みは、すでに様々な形で設けられております。

  参考:諸外国における税制全体のグリーン化の状況等(pdf)

 森林大国の日本において森林の整備は、地球温暖化対策という点からだけでなく、国土保全や地方創生の観点からも欠かせないものです。中でも課題は、荒れがちな民有林の整備です。

 ただ民有林の整備には、課題が多数あります。所有者が森林整備にそもそも無関心であったり、また所有者や境界が不明確な土地も多数あります。また、林業の担い手も減っておりますし、木材需要も低迷しています。

 政府もこうした問題について、色々な支援策を設けてはおりますが、やはりこうした個々の対策には限界があり、問題はうまく解決しておりません。自発的な対策を促す現行のやりかたでは、うまくいっていないのです。やはり各自治体、市町村の役割を強化し、森林の伐採整備などを自治体が行ったり、公有林化を進めるなど、より一歩ふみこんだ施策を行う必要があります。

 そのための財源をどうするか。この財源を地方自治体に任せるのではなく、やはり国民全体で環境のためのお金を出し合うべきではないか、というのが森林環境税の考え方です。日本の国土環境を守るためには、都市の住民も、地方の住民も、等しく負担しあうべきであろう、というわけです。

 先だってはパリ協定も発行し、いま世界中で環境に対する関心が高まっています。アメリカのトランプ大統領はパリ協定に反対の姿勢を見せていますが、逆に日本はここで世界をリードし、環境問題への高い意識を見せるべきでしょう。日本は環境問題に関する高度な技術を育ててきましたし、その技術や姿勢は、海外の途上国を支援する中でも大いに発揮され、ひいては世界のなかでの日本の存在感を高めてくれるはずです。環境税は、そうした日本の姿勢をアピールする一手となるでしょう。

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