記事

テスラEV年産100万台は実現するか

テスラ・モーターズのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、2015年に約5万台だったEVの生産台数を18年までに年50万台に、20年には100万台に引き上げるという、極めて壮大な目標を掲げています。果たして、実現するのでしょうか。

ここにきて、電気自動車(EV)の量産に向けた取り組みを加速させているのは、テスラだけではありません。どちらかといえば、EVに対して消極的だったトヨタも、満を持したかのようにEVの量産に本腰を入れたことは、先日のブログでも書きました。

自動車メーカーがEVに力を入れる背景には、2018年から米カリフォルニアで強化される「排ガスゼロ車(ZEV)規制」があります。ハイブリッド車はZEVと認められず、各メーカーはEVやプラグインハイブリッド(PHV)などを一定数販売する必要があるんですね。

自動車メーカー各社が、猛然とEVシフトを進めるなか、テスラも、普及版EV「モデル3」の生産台数を一気に拡大しようとしています。

イーロン・マスク氏は、壮大な構想をぶちあげることで知られます。ただし、そのイーロン・マスク氏率いるテスラにしても、「モデル3」の量産体制をどうやって整えるのか。

ある日本の自動車メーカーの役員は、テスラのEVの量産について「ご同慶の至り」と語っていましたが、そこには、そう簡単には生産規模を拡大することはできないだろうという皮肉が込められていましたね。

ところが、そうした外部の思惑とは裏腹に、どうやらテスラは着々と生産能力の増強に向けて動いているようなんですね。

テスラは、まず、トヨタとGMの合弁会社「NUMMI」の建屋を買い取りました。ここで「モデル3」を量産する計画であることは確かですね。

加えて、テスラは11月8日、ドイツのエンジニアリング会社、グローマン・エンジニアリングの買収を発表しました。同社は、工場設備の自動化で高い技術力をもっています。グローマンの買収が、EVの生産能力の増強のカギを握ることは、間違いありません。

カリフォルニア州のZEV規制をはじめとする環境規制を前にして、欧米では猛スピードでEVシフトが進んでいます。テスラだけでなく、トヨタをはじめ、フォルクスワーゲン、ダイムラー、ルノーなど、世界の自動車メーカーはEVの量産化に向けて一斉に舵を切りました。中国やインドのベンチャーも追いかけてきています。

世界中の自動車メーカーがEVに向けて動き出したことで、これからEVの開発競争、量産競争はいっそう激しさを増すことになります。

イーロン・マスク氏によるグローマン買収は、今後のEV競争を有利に進めるための貴重な一手といえるでしょう。

あわせて読みたい

「テスラモーターズ」の記事一覧へ

トピックス

議論福島第一原発処理水の海洋放出は許容できるリスクか?

ランキング

  1. 1

    田原氏「菅首相は地雷を踏んだ」

    田原総一朗

  2. 2

    岡村隆史の結婚でNHKは一安心?

    渡邉裕二

  3. 3

    橋下徹氏 毎日新聞は訂正すべき

    橋下徹

  4. 4

    ひろゆき氏が日本の日付管理評価

    西村博之/ひろゆき

  5. 5

    わかりやすさ求めるメディアの罪

    村上 隆則

  6. 6

    北野武 死の「理由」憶測に持論

    NEWSポストセブン

  7. 7

    菅首相の社会像「腹立たしい」

    畠山和也

  8. 8

    高齢者の命守る のどちんこ鍛錬

    毒蝮三太夫

  9. 9

    陽性者数報道がコロナ拡大抑制か

    中村ゆきつぐ

  10. 10

    「石原さとみ夫=一般人」に不満?

    いいんちょ

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。