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批判されることが大嫌いな欧米ビジネスパーソンとの正しい付き合い方 - JB SAITO(マサチューセッツ大学MBA講師)

■海外展開の難しさは語学が問題ではない?

日本企業にとって海外展開の必要性がますます高まっています。2012年までの円高を受けて大手企業は先駆けて各地に拠点を設け、グローバル展開を進めてきました。

平行してグローバル人材育成のために多くの企業でビジネス英語研修をおこなってきたのですが、その教育を受けて海外に出向・転籍した社員が現地で苦戦してしまうケースが多いようです。英語を使いこなせる社員の増加で一気に海外展開と考えたわけですが、もしかすると現状の英語研修では不足する点があるのかもしれません。

■多くの企業がぶつかる海外展開の難しさとは?

現地で苦戦するケースの多くが、「社外」との英語による交渉等ではなく、「社内」での英語によるコミュニケーション、つまり身内でのトラブルだということをご存知でしょうか?
しっかり英語研修を受けたはずの日本人社員がうまくコミュニケーションをとれず、現地スタッフから信頼されなくなってしまう。ときには仕事を放棄されたり、下手をすると訴訟沙汰にまでなってしまうケースもあります。これでは研修の意味がないと思わざるをえません。

しかし、これらの社内トラブルはどうして起こるのでしょうか?
その主な原因は、日本的慣行の押し付けなど外国の文化を理解せずに、そのまま英語で伝達してしまうことにあります。日本人の「反省をすぐ求める」などの習慣はその典型でしょう。そして、反省を要求するばかりか、以下例文のような「なぜ」という文章を連発してしまう傾向にあります。

Why did you make same mistakes? (なぜ同じミスをするんだ?)

この「なぜ」という責任追及は日本人でも気分が良いものではありません。しかし、”反省を求めることは当たり前で我慢するべき” と新卒当初から教育されてしまう日本人からすると、それが世界共通な”当たり前”と勘違いしてしまうのです。

その一方で、責任追及を極端に嫌がる欧米人は、こういった攻撃的な表現に強烈な拒否反応を示します。しかし、反省が当たり前と教育された日本人からすれば、欧米人のこのような態度に「その程度で怒るなんてまるで子どもじゃないか」と感じてしまうわけです。
このように、欧米人の感覚を理解しないまま、日本人の感覚を押し付けてしまうと反発を受けてしまうのも仕方ありません。

現地で働くことになったのであれば、各国の働き方文化が異なろうが、現場のモチベーションを適切にコントロールして業務を進めていかなければなりません。そのうえで、仕事に対して厳しい態度で臨むことはとても重要なことです。しかし、現地の従業員から信頼がなくなって仕事が放棄されたり訴訟となってしまうと、それは本末転倒です。では、そのような事態を避けるためにも、現地の欧米人とはどのような接し方をすることが大切なのでしょうか?

■欧米人との付き合い方教えます

欧米人はとにかく人から非難されることに慣れていません。一旦非難を受けてしまうと殻に閉じこもってしまい、二度と協力してくれなくなる可能性もあります。
日本人が欧米人から「何を考えているかわからない人種」と煙たがられるように、欧米人もかなり面倒なのです。でもこれはお互い様です。

この場合、欧米人に直接反省を求めることは避けて、未来に目を向けた改善策を一緒に考えていくと欧米人との関係もうまくいきます。

上であげた文章を私が直すならば以下2つの改善ポイントに注意します。
①Youのように責任を特定してしまう名指しした文章にしないこと。
②責任ではなく、改善方法について触れる。

以上を踏まえると文章は以下のように改善することができるでしょう。

Let’s think how we can avoid same mistakes. (同じミスを起こさないため何ができるか考えてみよう)

いかがでしょうか?建設的な表現によって、過去の反省を間接的に促せるだけでなく、相手との協力関係を得ることができるのです。

英語がどれだけ堪能になったとしても、相手に信頼をしてもらえないならば、使えない技術と同じです。だからこそ、相手の慣習を意識した英語のコミュニケーション技術がこれからのグローバルビジネスパーソンに求められる素養なのです。

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JB SAITO マサチューセッツ大学MBA講師

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