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【ベストバイ】、ノート7爆発に韓進破綻も好決算!オムニチャネル化でスタッフとアポ?

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■ベストバイが17日に発表した第3四半期(8月~10月期)決算は、サムスンのギャラクシー・ノート7のリコール問題や韓進破綻によるサプライチェーンの遅れで一部売上が棄損したが、ホームシアターやモバイル商品が牽引し予想ほど影響を受けなかった。純利益は1.94億ドルと前年同期から55%の大幅増益となった。粗利益率は前年同期の23.9%から24.6%と0.7ポイント増加し、一般販売管理費率は21.2%から21.1%と0.1ポイント圧縮した。本業の儲けを示す営業利益率は前年同期の2.6%から3.5%に押し上げた。売上高は89.5億ドルと前年同期から1.5%の増加となった。ギャラクシー・ノート7のリコールと販売中止でネガティブな影響を受けたものの、ホームシアターにアイフォン7などのモバイル、ウェアラブル、コネクテッドホームが牽引し、好調を維持した。

 全体の9割を占めるアメリカ国内の売上高は81.9億ドルと前年同期の80.9億ドルと1.2%の増加だった。大型店14店舗とベストバイ・モバイル23店舗の閉鎖でマイナスの影響はあったが、既存店成長が上回った形だ。国内の既存店ベースは1.8%の増加だった。商品カテゴリー別では売上全体の46%を占めるコンピューターとモバイルフォン(Computing and Mobile Phones)の既存店ベースが1.6%の増加となった。大型4Kテレビを含むコンシューマーエレクトロニクス(全体の31%)は4K需要でホームシアター関連商品が好調で既存店ベースは5%近い4.9%の増加となった。また好調な住宅市場を背景に白物家電のアプライアンス(全体の9%)は同3%増加した。アプライアンスは24四半期連続して前年を上回っている。一方で、売上高の5%を占めるエンターテイメントは同9.4%の減、売上の5%を占めるサービスも同1.8%の減少となった。オンライン売上高は8.81億ドルとなり前年同期から24.1%の増加となった。オンライン売上は全体の10.8%を占めている。

 年末商戦を含む第4四半期(11月~1月期)の既存店ベース予想は1%減~1%増と発表している。

トップ画像:ベストバイのホームシアター設置専用ギークトラック。大画面4Kテレビが売れるほどホームシアター需要も増加する。アマゾンなどネットでテレビは買えるが、ホームシアターの迫力や臨場感はデモでないと体験できない。ホームシアター需要はショールーミングを抑制し、リアル店の売上を増やすのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先日、ベストバイで視察したとき、3人のスタッフから「メイ・アイ・ヘルプ・ユー(May I help you?)」との声掛けがありました。スタッフから声かけされるとよい気持ちになります。ベストバイにとって売場の販売スタッフは武器になっています。サムスンやソニーなどの部門ブランド化展開も、スタッフの専門性を高めたことによる武器強化です。ベストバイは一時期、ショールーミング現象により風前の灯のような言われ方をされていました。ベストバイの店舗で製品を確認してアマゾンで購入するショールーミングは予想されていたほどベストバイの売上を侵食していません。コネクテッドで複雑な製品が増えていることで現場スタッフによる説明が必要となってきているのです。コネクテッドといえばモバイル操作のIoT製品が浮かびますが、4Kテレビのほうがよりコネクテッドです。ネットとつながることももちろんですが、ホームシアターとつながるということですね。

⇒大型4Kテレビを購入し超高画質を堪能できても、ウーハーもなく音響が平均レベルでは迫力や臨場感に不満が残ります。「大画面」で「超高画質」と「高音質スピーカーシステム」を組み合わせた最適なホームシアターが欲しいところでしょう。大型テレビを購入する人には、見せびらかしたい自慢願望があるはずです。4Kテレビでスポーツなり映画なりを友人・知人・家族に見せたとき「凄い!」と言わせたいはず。だからこそ専門スタッフからの「この4Kテレビには、このホームシアターが最適」とのナマのアドバイスが役立ちます。幸い?4Kテレビの販売価格は急速に落ちています。ベストバイにとっては激安となる4Kテレビは心配の種でもあります。一方で大迫力にリアルな臨場感を売りにするホームシアターとなれば、リアル店舗でのデモンストレーション販売がオンライン専売ストアに比べて大きなメリットになります。ホームシアターのデモを体験した後でのショールーミング行動は難しいです。

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ベストバイ・ロングビーチ店にいくと「行列をスキップしましょう(SKIP THE LINE)」のPOPを見かける。アプリ経由で販売スタッフとのアポ予約ができるようになっているのだ。ベストバイはユニークなオムニチャネル化を行っている。

⇒ところで富裕層地区にあるベストバイの店舗にいくと「行列をスキップしましょう(SKIP THE LINE)」のPOPを見かけます。アプリ経由で販売スタッフとのアポ予約ができるようになっているのです。ベストバイ・アプリのホームページをプルダウンする(もしくはスマホを振る)と青色の画面に「お困りですか?(How can we help?)」の白抜き文字のページが現れます。ライブチャットもしくは電話で専門家とつながるページになるのです。購入した商品や注文品、その他のお困りごとがあれば、すぐに専任スタッフと直接、話ができるというものです。このページにある「買い物(Shopping for a Product)」から「モバイル(Mobile)」タブを選ぶと「アポを予約する(Make an Appointment)」がでてきます。タップすることで最寄りのベストバイとアポ時間を指定することができるのです。売場スタッフとスマホからアポを取るというユニークなオムニチャネル対応をベストバイは行っているのです。これはホームシアター販売にも広がりますね。

 オムニチャネル化が進めば現場スタッフがお店の武器になってくるのです。

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