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たっぷりカロリーで傷も治る? 実は難しい栄養療法(2)

前回の続きです。

怪我や傷がある時には、カロリーは普段よりもたくさん必要なのかどうか?

ということを考えます。

手術の術後で傷がある状況というのも、これと同じ状況でしょう。

どの程度のカロリーを投与すれば、ちょうどいいのでしょうか?

ちなみに、人間の体の維持のためには、毎日25-30kcal/kgのカロリーが必要と言われています。

たとえば、
体重50キロの人だと1250-1500kcalくらいなんですね。

3食食べると考えると一食400-500kcalあたりになります。

もちろん、これは入院患者の話ですから、運動したり活動する人はもっとカロリーが必要です。

それでは本題ですが、外傷や術後などで体によりストレスがかかっている時は、どのくらいのカロリーが必要なのでしょうか?

実は、15kcal/kgくらいでいいと言われています。

なんと必要なカロリーは通常時よりも少ないんですね。

むしろ、こういうストレス時に通常量のカロリーを投与してしまうと、悪いとさえ言われています。

より多くのカロリーが必要だと思っていた人は謎に思いますよね。
僕も実はそう思っていました。

不思議ですよね。

では、何故少ないカロリーで十分なのでしょうか?

それは、非常時には体の中からカロリーが産出されるからなのです。

これを、内因性のエネルギーと言いますが、

非常時には自分の体を分解してエネルギーを取り出すようになっているのです。

よって、ここに外からもたくさんカロリーが入ってきてしまうと、当然カロリー過剰になります。

内因性のエネルギーが産出されることを知らずに、外からもカロリーを投与してしまうと良くないのです。

ちなみに、外からの栄養は外因性エネルギーと言います。

また、

さきほどからカロリーとかエネルギーという単語が入り乱れていますが、カロリーはエネルギーの単位の名前なので、同じ意味だと思ってください。

もちろん、内因性と外因性を合わせても必要なカロリー未満というのは良くありません。

この場合には、傷の治りも悪くなることが分かっています。

しかし、一方でカロリーが多すぎる状態になるのも良くないのです。

カロリーが過剰な状態をオーバーフィーディングと言いますが、このオーバーフィーディングはかえって体に悪いのです。

僕も勘違いしていたように、一般的にはこれまでの常識では、「重症時も普段と同じ量のカロリーが必要」というものでした。

しかし、その理屈に従ってカロリーを投与すると、必ずオーバーフィーディングとなってしまうんですね。

内因性のエネルギーを無視しているのだから当然です。

この内因性エネルギーの産出量は、体へのストレスの強さによって決まるようなので、外からいくらカロリーを投与されたとしても減るという事はないんです。

なので、内因性エネルギーが産出されるようなストレス下では、それを考慮して外からのカロリーを少なめにしなければいけません。

つまりは、「怪我や手術後には食べ過ぎないくらいがちょうどいい!』となるのです。

では、カロリーが増えすぎているオーバーフィーディングの状態は何が悪いのでしょうか??

なぜ、カロリーが過剰となってしまうと、良くないのでしょうか??

その理由については次回に続きます。

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