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人脈を「作る」のはやめたほうがいい

近年インターネット産業の発展は目覚しく、フェイスブックやツイッターの影響からか、若者を中心として人脈やネットワーク形成に大きな変革が起きている。数年前に日本において流行した(まだ流行っている?)グリーやミクシーと同じように、いかにして多くの知り合いを作り、自分の生活をよりよくするかということに日々追われているようだ。僕は「SNSのビジネス活用術」や「SNSで世界がこれだけ変わった」などの書物が巷に溢れ、ベストセラーになっているのを見聞きするたびに、何となく違和感を覚える。

僕は1年ほど前からツイッターに参加しているが、確かにいかに「フォロワー」を増やすかという作業にやっきになっているアカウントや商業的に使われているアカウントをよく見かける。一部の人には役にたっているのだろうし、現実に利益になっているのかもしれないが、そういう目的以外の利用者にとっては不快以外の何物でもないだろう。

現実世界でも若者と会う機会があれば、「人脈作り」のために接点を持ちたいというの思考が透けて見える人達は多い。説明会や懇親会においても、異常なほど名刺をもらうことに執着して、話が聞きたいのか、名刺が欲しいのか分からないほどである。こういう類の人達と会う時間ほど無駄なものはない。恐らく名刺を手に入れたところで、次回会う機会はないのではないだろうか。


またツイッターにおいても、僕のつぶやきとは全く関係なく、「お話を聞かせてくれませんか?」や「〜を教えてください」などの質問を1度も接点を持ったことのないアカウントにいきなり話しかけられると、辟易とするばかりだ。「なぜ親しくもない人に、情報を与えねばならないのだろう?」という相手側が感じるであろう疑問に気づかないのだ。

人脈というのは、自然発生的に出来るのであって、「作る」という作業ではないというのが僕の持論である。忙しい人や有能な人というのは、時間も限られているし、既に人脈やネットワーク形成が、ある程度出来上がっている。だからこそ、むやみやたらと新たに拡張しようとは思わないものだ。むしろ、人と会わなければならない機会が多すぎて、1人の時間を欲している人のほうが多いような気さえする。また人から魅力的と思われ、人が近づいてくる人は、大抵の場合慎重である。何をもって成功と捉えるかによるかもしれないが、それなりの資産を持っている人を成功者と呼ぶならば、僕自身、知人が何人かいるが、そのような人は信頼のおける人からの紹介などがない限り、見知らぬ人と接点を持とうとしない。


そう考えると、やっきになって人脈作りをするということは、それだけ「自分には魅力がありません」とアピールしているようなものであろう。だから名刺やネットワークを増やすことで達成感を感じるのではなくて、自分の魅力を向上させることに尽力したほうがいいのではないだろうか。それに名刺なんてもらわなくても、次会いたいと思うような人であれば、名前くらい覚えているものである。それは学校や職場で素敵な異性を発見したら一瞬で名前が脳内にインプットされるのと同じだ。会いたい人には、相手から声をかけてくれるはずだ。


また異業種交流会等やパーティに「人脈作り」と称して、参加する人が多いようである。僕も社会人になったばかりの頃は、数回参加したことがある。その時感じた印象は、全員が「人脈作りをしようとしている」ということだ。つまりは全員が「私は魅力がありません、救ってください」という人達の集まりだったわけである。もちろん、そうではない集まりもあるのだろうが、有能な人というのは、こんな会合に来る時間があればせっせと仕事に励んでいるのではないかと感じ、僕は参加することをやめた。

力ずくで出会いを勝ち取り、何かで成功しても、今後その人からの頼みは断れなくなるし、何か仕事に支障をきたすことになるかもしれない。例えそれが、反社会勢力でなくてもだ。だから、きっとこんなことに時間とカネをかけるのではなくて、自分の力を磨いたほうが成功への近道だと思うのだ。

このブログによって、ビジネスシーンの必要不可欠な名刺交換や人脈形成以外の無用な「人脈作り」が減ることになれば幸いである。まあなくならないんだろうけど(笑)

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