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サイレント・マジョリティーズ・リベリオン

 米国大統領選挙は、事前の様々な報道を覆してトランプ氏の勝利という結果となりました。相場の混乱を見ると、世界が衝撃を受けているのがわかります。今日はちょうどロイター主催の経済問題に関するパネルディスカッションに元日銀理事の早川英男さんと登壇することになっており、タイムリーな議論ができると思います。

 様々なコメンテーターが「クリントンの不人気が予想以上だった」と述べていますが、同時に実施された連邦議会選挙が上院・下院とも共和党の勝利に終わったことを見ると、決してそれだけでは片付けられないと思います。

 米国経済は統計上は好調とされていましたが、民主党大統領予備選挙でのサンダーズ・ブームや、トランプ氏のここまでの健闘を見ると、社会的には多くの国民が不満を募らせていたという実態が伺えます。
 米国民は日本より自助・自立の気風が強く、日本ではほとんど全ての人がその素晴らしさを疑わない医療の国民皆保険制度についても「他人の面倒を見させられる筋合いはない」と反対する意見がかなり多数です。オバマ大統領が8年にわたり進めてきたマイノリティー重視政策により、国民の多くを占める白人の中間層が危機感を抱くようになったと分析されています。

 格差を解消させるはずのリベラルな民主党政権なのに、オバマ氏もクリントン氏もエリート出身。また外交的には緊張緩和のために尽力されてきましたが、強いアメリカを求める国民にはいただけない部分があったのかもしれません。

 選挙中の度重なる過激な発言がクローズアップされたトランプ新大統領ですが、これから任命されるスタッフいかんで、共和党の本来の「対内自助・対外開放」という路線がより明確になるかもしれません。いずれにしても日本にとって米国は経済上も安全保障上も重要なパートナーであり、これまで熟議のうえ積み重ねてきた様々な合意もあります。新政権と速やかに充実した関係構築に努めるべきですし、私もその一助となる所存です。
 特にTPPに関しては、原案が関係国の細部までの合意のもと署名された内容です。日本では農水大臣の発言を理由に国会審議が遅れていますが、修正の余地はないと思っていますし、日本における承認手続の前進によって世界の自由市場をリードしていくスタンスに変化はありません。

 今後ともご理解・ご支援いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

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