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アメリカ大統領選挙の結果を受けて

アメリカ大統領選挙がトランプ氏の勝利に終わりました。直前まではクリントン氏有利という調査でしたので、皆驚いたことだと思います。私も非常に驚きました。

 ただ、思い返せば、私の友人や周囲の人々の中には、何人かトランプ勝利を確信している人がおりました。彼らにはアメリカのまた別の側面が見えていたのだと思います。

 投票に関する詳細な調査結果は今後明らかになってくかるかと思いますが、現時点で出てきている出口調査の情報を見ましても、今回の投票はアメリカを分断するかのような投票だったのだと思います。エスタブリッシュメント票はクリントン氏に、南部と中西部はトランプ氏に分かれました。学歴、年齢、人種などをみても、興味深い投票動向が見られます。アメリカの発展から取り残された人々がトランプ氏に多く投票したのだろうとは言われておりますが、やはり事前調査とは異なる投票結果が出てきたわけですから、いわゆる「隠れトランプ支持者」などについて、今後は事態のより詳細な再検討が必要になるでしょう。

 今回の選挙については、一部では、「アメリカ」の大統領を選ぶか「アメリカ合衆国」の大統領を選ぶかの選挙だ、などと言われておりました。その言い回しでいえば、クリントン氏はアメリカ合衆国の大統領です。クリントン氏は移民やLGBTの方々に優しい立場をとり、マイノリティの権利を後押ししようと活動されていました。

 その一方で、そうした動きから取り残された、いわば「古きアメリカ」の白人層がトランプ氏を後押ししたのだと思います。NATOへの参加やアジア駐留米軍についての消極的発言が示しているように、トランプ氏は、19世紀アメリカのモンロー主義のような、つまり他国への干渉を控え「世界大国のアメリカ」ではなく「世界の中の一国家」として活動していく姿勢を表明していました。

 

 そうした姿勢がどこまで今後具体化するのかはまだ未知数ですが、われわれも、日米関係が次第に変化していく可能性を考えておかなければなりません。トランプ氏が「アメリカファースト」の政策を押し進めていくのであれば、諸外国には今までほどアメリカのサービスが来るとは考えづらいからです。

 沖縄における在日米軍の経費負担についても、いわゆる「思いやり予算」という呼び方を変え、今後は「分担金」という考え方でアメリカと交渉を進めていかなければ、交渉はうまくいかないでしょう。

 やはり懸念されるのは、東シナ海における中国の進出と、それに悩まされるフィリピン、台湾ら東南アジア諸国の関係です。アメリカがここでアジアから手を引くと、安全保障上の緊張感が増してきます。ここはやはり、アメリカにはこれまで通り努力をしてほしいところです。

 今回のような事態を受けて、今後はトランプ氏につながる人脈的つながりを構築していくことが重要となりますが、やはり思うのは、アメリカの政治関係者とは普段から、そして本当の付き合いをしていく必要がある、ということです。我々も日米国会議員連盟などをつうじて国会議員レベルで交流を進めてきましたし、私自身も共和党議員との個人的なつながりはありますが、今後はより密接な関係を構築していく必要があるでしょう。

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