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【AIと金融規制】

AIと碁、AIと職場、AIと教育、AIとスポーツなど最近、やたらとAI=人工知能の話題が目につきますが、The EconomistにWatson and financial regulation(IBMの人工知能=ワトソンと金融規制)という記事を発見。

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ざっくりこんな内容です(全文の翻訳ではありません)。

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人気ブロードウェイ「ハミルトン」、イギリスの人気歌手アデルと同じくらい人気なのがIBMの学習する人工知能プラットフォームのWatsonだ。ニューヨークで今、チケットが手に入らないのはイーストビレッジに登場したIBMのオフィスで、10週間待ちだ

クイズ番組Jeopardy!での勝利などで知られるWatsonは今、観客を広げようとしている。

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期待されているのが金融規制の分野だ。規制があまりに複雑となり、当局者ですら全体像を把握できない状況だ。これに対して、新しい市場が生まれている。Fintech(Finance + technology)の規制版となるregtech(regulation + technologyである。

9月29日、IBMはPromontoryという米FRBや世界銀行、米証券取引委員会の出身者を含む600人のコンサルタント会社を買収した。こうした幹部とAIが大きなビジネスになると期待している。

Promontoryは、米金融規制当局出身のEugene Ludwigが2001年に立ち上げた。ブッシュ前政権、オバマ政権のもとで規制が膨らんだ結果、ビジネスが拡大できたという。

Promontoryは、最近ソフトウェアに手を出したが、有名なのは社員の出身母体と、専門知識および人脈の提供だ。IBMにとって金融事業の自動化は核となるビジネスだ。例えばATMの開発を中心的に担ったのはIBMである。世界の銀行や保険会社の事業を支えているのはIBMのシステムだ。

IBMによると、規制やコンプライアンスにかかるビジネスは2700億ドル(約27兆円)に上り、理解するだけで200億ドル(約2兆円)に上るという。

このため2015 年に Watsonに金融規制の任務を与えた。コンプライアンスや弁護士をインタビューして学んだ。

まずは、非常に複雑な取引に焦点があてられた。7月には、6つの銀行と3つの証券取引所が傘下するパイロットプログラムを開始。不法行為の可能性がある取引データをWatsonに食べさせる。そして、Watsonは、取引パターンのほか、ニュースやソーシャルメディア(11月には音声分析も)の中身も分析する。

次なる分野は、規制を明確にすることだ。法律、機関、製品によって分析され、ルールとガイダンスの違いなどに分類される。Watsonは、様々な規制を分類し、必要な行動とマッチングさせることに上達してきている。

IBMが買収したPromontoryの専門家は、Watsonの学習を支援する予定だ。毎週、10を超えるルールを吸収している。最終的には、市場に影響を与える高官の講演、司法判断などが、Watsonのクラウド上の頭脳に自動的にアップロードされることを IBMは期待している。その結果、どの規制が重要で、どう行使するべきかを決めることになる。

こうしたサービスの顧客は、グローバル展開する金融機関はもちろんそうだが、中小の地方銀行も対象となる。多くの場合、弁護士や専門家を雇うのは難しいさらに、規制当局者も顧客となり得る。内々には、自らの権限に当惑し、任務が重なるほかの規制当局に不信感を持っていることに不満を漏らしている。

Watsonが成功するかどうかは、規制が一貫性あり、公正に適用されるかどうかにかかっている。うまくいけばWatsonは法的権限を個人から法律そのものに移すことになる。それが最大の効力かもしれない(If successful, Watson could shift legal authority from individuals to laws. That, of course, may be its greatest virtue)。

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