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大幅な値下げを〜NHK受信料の抜本改革を求める〜

民進党の総務部門会議で受信料問題について総務省・NHKからヒアリングを行った。総務省は、「テレビ番組をインターネットで同時に配信する「ネット同時配信」を2019年にも全面解禁する方針を固めた。」(朝日新聞10月19日)との報道について、ネット同時配信(以下「同時配信」という)の「技術的な課題」を情報通信審議会に諮問していること、受信料など制度的課題を、「放送を巡る諸課題に関する検討会」で検討していると説明した。一方NHKは、受信料の値下げについて検討を行っていることを認めた。

「同時配信」は、諸外国では既に当たり前になっている。日本が遅れている理由は、①キー局の番組が直接流れるとローカル局の経営基盤が揺らぐ(民放)、②パソコン等による視聴が受信料の対象とならない(NHK)、という特有の事情があるからだ。ここに来て議論が動き出したのは、ラジコで行っているように地域ごとに地元の放送局の番組だけを無料で受信できるような仕組みが技術的に可能となり、民放が「同時配信」を受け入れる可能性が出てきたからではないか。一方、従来から「同時配信」に積極的なNHKには、パソコンやスマホ(以下「パソコン等」とする)から受信料を徴収するかどうかというハードルがある。

 受信料は、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」と規定(放送法第64条1項)されている。報道のとおり「同時配信」が「放送」でないとすれば、受信料の対象とならないということになる。「放送」と整理されたとしても、ワンセグ携帯が「設置」に当たらないとの判決(平成28年8月さいたま地裁)を考慮すると、スマホやPCなどモバイル端末に賦課するのは困難ということになる。つまり、現行の制度では、「同時配信」の利用者に受信料を課すことはできない。

 パソコン等のみで視聴する場合無料とするかどうかは、①経営に与える影響、②同じ番組をテレビで見た場合とパソコン等で見た場合の負担の公平性、の観点から検討が必要になる。

 ドイツは、ネット同時配信に対応するため、テレビ・ラジオに賦課していた放送受信料制度を、世帯や事業所(視聴空間)単位に賦課する放送負担金制度に改めた。報道されているように「NHKのネット同時配信を視聴する人からも受信料を徴収する仕組み」を検討するのであれば、ドイツ型が参考になるであろう(イタリアでも同様の検討が行われているようだ)。

 いずれにしても、テレビでの視聴を前提としてきた「受信料」制度は、時代遅れになりつつある。税ではなく、国民が自主的に支えることで公正中立な報道を担保するという現行制度の考え方は活かしつつ、ドイツなどの例を参考に、抜本的な見直しが必要ではないか。その際、受信料の大幅な引下げも行うべきだ。現在検討されているNHKの値下げ案は、籾井会長の続投ねらいのためといわれており、小幅なものだ。バラエティー番組に限りコマーシャルを認めるなど受信料以外の収入も活用した、抜本的な見直しが必要だ。

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