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日本人は何故金を売り急ぐのか?

最近良く見かける記事が田中貴金属等の金買取店に長だの列をなして金を売却に走る日本人。日によっては数時間並びながらも直近の相場を見て「儲かった」といって売却する姿は僕には異様としか思えません。

まず一つ明らかにしなくてはいけないのは世界主要国で今、金を売りに走っているのは日本だけです。中国はしこたま買いだめしています。奥様方が資産形成よりも目先の利益に走るその姿に違和感を感じます。

そういえば為替取引についても日本は円を売ってドルなどを買ういわゆる「逆張り」を好むとされています。僕はこのブログを通じても何年間も円は強くなる、最高値は更新する、と言い続けています。実際、今日も75円台をつけたわけでそのとおりになっています。が、大半の日本人はこの「そんなわけない」と考えるわけです。

理由は簡単です。日本人が日本の中から判断しているからです。何故米ドルが売られ円が買われるか、地球儀ベースで見れば答えは一発なのです。米ドルと日本円の流通量を考えてください。横綱と中学生が相撲を取るようなものなのです。ですが、ほとんどの日本のニュースソースは「いやいや、日本の財務状況を考えた場合、日本の円が買われる理由はない」と主張します。

確かにその通りです。が、世の中には絶対評価と相対評価があります。日本人は絶対評価に基づいて相場観を立てている気がしてなりません。ユーロとドルの為替価値関係が何故シーソーか、それはどちらも悪いがその日その日の材料で悪いほうを売り、良いほうを買う、という相対評価による相場観が市場の主流を占めているのです。

別の例で言うとマラソンで日本人は2時間10分を切らないとダメだ、と考えます。他国はその日のレースを制するのが大事だと考えます。

ですので極端な話、日本の国債の格付けが再び引き下げられたとしても世界の中で「セーフヘブン」だと思われている以上、円は買われるのです。

では金の話に戻しましょう。

何故金が上がるのでしょうか?

まず、地球上で掘り出した金は現在、オリンピックプール3杯半分しか存在しない。金は市場性があり、インフレに強い。金は金利が低くインフレが生じやすい状況である限り、市場価格は上昇しやすい。世界中で今、再び景気後退局面に入っており、株式などから急速に資金が逃げ出している。しかし、その資金の行き場がない。投資資金は分散する必要があり、相当部分が国債にいくがそれ以外の分散先に「セーフヘブン」の代名詞である金、円、スイスフランに資金が投下される。

非常に大雑把な見方ですが、大体これが少なくとも今週までの動きです。

上記の金が買われる前提条件のシナリオが目先変わる見込みがあるかというと僕には思い当たりません。ならば金を今、売り急ぐ理由はまったくないと考えています。

そしてもう一つ。金兌換をしていたときのドルとの交換レートから換算すると今の金は1トロイオンス当たり5000ドルをつけてもおかしくはないと計算されたこともあるようです。(昔の話なので出所不明ですが興味ある方は計算してみてください。) これが唯一の金相場に対するメジャメントです。

僕が強調したいのは金を売る動きが日本だけであるということです。どれぐらいガラパゴス化しているかお分かりいただけると思います。もちろん、世界と同じ方向を走らなくていいじゃないか、と仰る意見は尊重いたします。しかし、貴金属店に走る日本人の姿を見て世界の人はまず理解しないでしょう。なぜならそこには論理が見出しにくいからなのです。

異論は喜んで伺わせていただきます。

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