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  • ヒロ
  • 2011年07月31日 10:00

テレビが廃れるとき

20X8年、日本でテレビ向け最後の放送局として支持されてきたNHKが午前12時をもって放送を終了しました、と書いてもまんざら馬鹿な事を言っていると思われないでしょう。

7月24日に58年間続いたアナログ放送が幕を閉じ(一部地域除く)、地デジに完全移行しました。画像が良くなりテレビっ子にとっては嬉しい話だと思います。が、その一方で放送業界に衝撃が走ったのは6月上旬でした。全日視聴率が4割を割ってしまったのです。全日視聴率とは午前6時から午後12時の間にテレビをつけていた人の数です。一部番組では高い視聴率を誇ってきたもののもはや放送局は予算カットで人件費の安いお笑い芸人を前面にもっていく苦肉の策で対応しています。

一方でニコ動のニコファーレのこけら落とし。AKBに人気殺到で若者間ではかなりの話題になりました。正直、このアイディアには僕も唸ってしまいました。そこには画面を通じてライブ放送を見ながら参加している空気を作り出す刺激があります。

Uストリームが本格的に世の中に受け入れられたのは多分震災の時のNHKの放送。凄惨な画面の右隣に次々と視聴者のコメントが寄せられていきました。実は僕も半年ほど前、当地でUストの「生放送」に出演したことがあります。そのときはまだ新しいコンセプトだったこともあり生放送中、視聴者からのコメントをもとにやり取りするところまでは発展できませんでしたが、潜在的に極めて高い普及性を備えていると感じました。

僕の実家にはケーブルチャンネルが入っているのですが、母親は連日古い邦画を放送している専門チャンネルから番組を変えません。(たまには普通のテレビも見ているようですが。)今や100チャンネル以上、ネット番組も入れると数え切れないほどの番組が常時放送されています。が、視聴者の好みは明白に分かれます。そして見ない番組は絶対に見ないでしょう。

全日視聴率4割以下の意味合いは後でビデオで見るという人も減少していると考えたほうが良さそうです。つまり、明白なテレビ離れです。

われわれが小さい頃にはテレビによる刺激はあまりにも衝撃でした。そして、チャンネル数が限定されていることもあり、ほぼ全ての日本人が極めて限られた放送の中で情報をシェアしていました。学校にいけば「昨日、○○見た?」という挨拶から始まり、ついていけない生徒は仲間はずれにされたという問題もありました。

しかし、今後この世界は180度、転換していきます。

僕は家のテレビを比較的小さい32型にしています。何故でしょう?僕は家の中が「見ないテレビ」で占拠されたくなかったのです。数年前、次から次へと大型画面のテレビが売り出され、価格も見る見るうちに下がっていくのを見て思わず、大きいテレビも考えましたが、結論は「見ないテレビ」が居間に鎮座しているのはおかしい、という結論に達しました。

70年代アメリカで週末の夜、車で大きな広場に乗り付け、野外の大きなスクリーンに映し出される映画を見るのが流行った事があります。僕も一度だけアメリカで見たことがあります。夏の日の夜、ビールとポップコーンがやけに似合っていました。映画を映画館で見るというのが第一期であればテレビを見るのが第二期。いま、第三期となるネットを中心に自分のこだわり番組に参加しながら見る時代になりつつあるようです。

20X8年、皆さんは鎮座している大型薄型テレビの処理に頭を悩ませているかもしれません。

時代はそれぐらい急激に変化しているように思えます。

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