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受動喫煙の防止 東京五輪へ国際水準の対策を

公明新聞:2016年10月18日(火)付

2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、政府は、他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙を防止するため、法整備を含めた対策の強化に乗り出す。

国際オリンピック委員会(IOC)は世界保健機関(WHO)と共同で、2010年から「たばこのない五輪」を推進している。12年のロンドン五輪と今年のリオデジャネイロ五輪では、受動喫煙の防止策として、法律でレストランなどの屋内は全面禁煙と決めた。日本の対策も国際水準にすべきである。

厚生労働省が先週示した対策案では、医療機関や学校などは「敷地内禁煙」とし、運動施設や官公庁などは建物内の禁煙を義務付ける。飲食店やホテルなどは原則として建物内の禁煙とし、煙が外に流出しない喫煙室の設置を認めるとしている。

さらに、喫煙禁止場所でたばこを吸い続けた喫煙者や、受動喫煙の防止策を実施しない施設管理者には罰則も科す。現行法では、多数の人が利用する施設などで、受動喫煙を防止する対策を取らなくても罰則を科せられることはないだけに、規制強化をめざす厚労省の姿勢を評価したい。

受動喫煙を防止するには、何よりも、たばこの煙が深刻な健康被害を招くという認識を深めていくことが重要だ。

今年9月に、15年ぶりに改訂された厚労省の「たばこ白書」によると、喫煙との因果関係が確実にあるとされる病気として、がんのほかに、脳卒中や心筋梗塞、糖尿病などが挙げられ、毎年、喫煙により約13万人、受動喫煙だけでも約1万5000人が命を落としているという。国立がん研究センターも、受動喫煙により肺がんになる危険が高まることは「確実」だとする調査結果を公表した。

いずれも科学的根拠は明確である。だからこそ公明党は「受動喫煙防止対策の強化は待ったなしである」と、政府に訴え続けている。

そもそも今から35年前、受動喫煙と肺がんの因果関係について、世界で初めて報告したのは日本の研究者だった。しかし今では、日本の受動喫煙対策は世界でも「最低レベル」(WHO)だと指摘されている。国民の健康を最優先に考えた対策を急ぐべきだ。

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