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中国共産党第18期6中全会の開催

今年(2016年)10月24日から27日にかけて、中国では第18期中央委員会第6回全体会議(18期6中全会)が開催される予定である。その会議で、2017年秋の中国共産党第19回全国代表大会(「19大」)での人事がほぼ固まると見られている。

 もし、「19大」で前回の「18大」と同数、7人の政治局常務委員が選ばれるとしたら、誰が常務委員になるのだろうか。

 香港『東網』(『東方日報』系ウェブサイトで、香港・マカオのニュースを中心に配信)の評論家・老徐によれば、今まで通り、党総書記・国家主席は習近平、国務院総理は李克強、そして、新人事では、全国人民代表大会委員長には王滬寧(現、党中央政策研究室主任)、人民政治協商会議主席には汪洋(現、国務院副総理)、宣伝等の党務工作には胡春華(現、広東省党委員会書記)、国務院副総理には 孫政才(現、重慶市党委員会書記)、中央紀律検査委員会書記には栗戦書(現、党中央弁公庁主任)になると予想した。

 また、老徐は、ダークホースとして、趙楽際(現、党中央組織部部長・党中央書記処書記)、韓正(現、上海市党委員会書記)、李鴻忠(現、天津市党委員会書記)などの名前も挙げている。

 一方、台湾の学者・呉仁杰は、次期政治局常務委員7人を習近平(「太子党」)、李克強(「共青団」)、李源潮(現、国家副主席。「共青団」)、汪洋(「共青団」)、胡春華(「共青団」)、孫政才(「上海閥」の賈慶林・元人民政治協商会議主席に近いという)、栗戦書(習近平の側近)だと予想した。

 ただ、既に李源潮は中央紀律検査委員会のターゲットとなり、失脚が噂されているので、常務委員となるのは難しいのではないか。

 一説には、習近平主席は政治局常務委員の数を現在の7人から5人へ減らしたい考えだという。もし習主席と李克強首相が、予定通り、次期常務委員として留任するならば、残りは3人の枠しかない。

 仮に、革命第6世代のホープ、胡春華と孫政才が、すでに次期常務委員に決まっていれば、残りはたった1人の枠である。そこに、習主席の側近、栗戦書が入れば、それで人事は終了となるだろう。

 実は、習近平主席が「総統制」導入を検討しているとも噂されている。つまり、習主席の更なる権力集中である。

 習近平主席の思惑通り、政治局常務委員5人体制となれば、習主席が李克強首相を更迭することも十分考えられよう。そして、李首相は全人代委員長という閑職へ追いやられる公算は大きい。

  さて、ここで、1989年「6・4天安門事件」以降の“民主的”政治局常務委員体制について簡単に振り返ってみたい(それ以前、必ずしも人数が決まっていたわけではない)。

 1992年10月、第14期中央委員会第1回全体会議(=1中全会、以下同じ)は、江沢民総書記を含め7人の政治局常務委員によって開かれた。今の習近平政権の原型である。

 同じ様に、1997年9月、第15期1中全会はやはり江沢民総書記を含め7人の常務委員で開催された。

 けれども、2002年11月、第16期1中全会は、胡錦涛総書記を含め9人の政治局常務委員で開かれている。江沢民前書記の強い意向で、常務委員が7人から9人へ増やされたと言われる。

 同様に、2007年11月、第17期1中全会は胡錦涛総書記を含めやはり9人の常務委員で開催された。

 しかし、2012年11月、第18期1中全会は、習近平総書記を含め7人の常務委員で行われている。第14期・15期の“7人体制”へ戻ったのである。

 ところで、現在、中国共産党には、政治局常務委員の「七上八下」という年齢制限ルールがある。

 次期「19大」で新しく常務委員になる、あるいは常務委員を続けるためには、その時点で67歳以下でなければならない。68歳以上になると常務委員になれないし、今まで常務委員だった者は定年退職を迎える。

 元々、1997年の「15大」では、江沢民と曽慶紅(それに薄一波)が能力・人気ともに抜群の喬石を引退させるため、政治局常務委員70歳定年制を導入した。

 さらに、2002年の「16大」で、江沢民と曽慶紅は、当時、人気の高かった李瑞環(68歳)を常務委員から引退させるため、「七上八下」というルールを設けている。

澁谷 司(しぶや つかさ)
1953年、東京生れ。東京外国語大学中国語学科卒。同大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学等で非常勤講師を歴任。2004~05年、台湾の明道管理学院(現、明道大学)で教鞭をとる。2011~2014年、拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。現在、同大学海外事情研究所教授。 専門は、現代中国政治、中台関係論、東アジア国際関係論。主な著書に『戦略を持たない日本』『中国高官が祖国を捨てる日』『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)等多数。

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