- 2016年10月16日 23:02
映画『あまくない砂糖の話』を観て。
■スプーン40杯分の砂糖が人間に与える影響
自身が糖質制限実践者でもあるオーストラリアの俳優デイモン・ガモーが監督・主演したドキュメンタリー映画『あまくない砂糖の話』を観てみた。昔、話題になったドキュメンタリー映画『スーパーサイズ・ミー画像を見る』を彷彿とさせる映画だが、オーストラリア出身のメジャー俳優なども起用しており、なかなか面白い映画だった。
普段、全くと言ってよいほど糖分を摂取していないガモー監督が毎日スプーン40杯分の砂糖を60日間摂取するとどうなるか?という興味深い実験を追ったドキュメンタリーになっている。
私も(超ゆるめの)糖質制限実践者なので言えることだが、1度、糖質制限を経験した人が、糖分摂取過剰な生活に戻るというのは、かなり勇気のいることだと思う。ある意味、糖質制限を始めるよりも勇気のいることだと思われるが、自身の身体を実験台にして真実を追求する姿勢には好感が持てる。
内容的には、糖質制限の知識がある人であれば、ほぼ既知の事実しか描かれていないのだが、それでも実際にこのような実験を映像化するという試みは新鮮であり、多くの人々の蒙を啓くという意味では、意義のある映画だと思う。
字幕では「腎臓」となっているのに吹替では「肝臓」と言っているような箇所も見受けられたが、そこは御愛嬌と言ったところだろうか。
スプーン40杯分の砂糖というのは、普通に食生活している現代人の一般的なレベルでもあるので、特に過剰に糖分を摂取しているわけでもないのだが、それでもそのような食生活を続けると身体に大きな変化が生じる。具体的に言えば、内臓脂肪が増えて、中性脂肪値が上昇し、脂肪肝になる。この辺は、私も体験済みなので否定のしようがない。
良いか悪いはともかくとして、最近では寿司屋でも、にぎり寿司の「シャリ(米)の量を減らしてほしい」というような注文も多いらしく、数年前までは、それほど知られていなかった糖質制限食も、現在では多くの人々に認知され、既に市民権を得ている。現在では、糖質制限を行うことの是非(which)よりも、どこまでの糖質制限を行うことがベターで安全(how)なのか?という次世代の議論に移りつつある。
■知的好奇心が旺盛な人ほど健康にも敏感
世間を観察していると、知的好奇心が旺盛な人ほど、健康にも敏感な人が多いように思える。
一例を挙げると、著名人の成毛 眞氏も『このムダな努力をやめなさい画像を見る』という本の中で糖質制限を行った成功談を書かれている。
ネット社会では、多くの情報が無料で氾濫している。その情報の中には、真の情報もあれば、偽の情報もあり、まさに玉石混淆な百花繚乱状態だが、そこで最も重要なことは、入手する情報の質や量ではなく、情報を精査する能力だと思う。情報の質は、そもそも判断する能力がなければ高いか低いか分からないし、知り得た情報の量が多いからといって、それが正しい情報とは限らない。何万巻の書物を読んだ人であったとしても、その人物が正しい判断ができるかどうかは分からないし、正しい情報を得ているとも限らない。
正しい情報を嗅ぎ分ける能力と、間違った情報に惑わされない判断力こそが重要だと思う。その能力の如何によっては、寿命を延ばすことも、寿命を縮めることも有り得る。自らの情報識別能力が健康を左右する。そんな社会の中に我々現代人は生きているが、多くの賢い人は、お節介にも、何が正しくて何が間違っているのかを語ろうとはしない。リスクを冒してまで、お節介を焼いても、何の得にもならないと思っている人は、黙って正しいと思うことを実践している。なぜなら、結局、全ては自己責任だと認識しているから。
そういう意味で言うなら、この映画の監督はお節介にも、「これが正しい情報ですよ!」と語っている。そこにはもちろん、映画作りという意味でのコマーシャル活動も含まれているが、この映画で伝えているメッセージが本物であるのか、偽物であるのかを判断するのは、あくまでも、あなた自身だ。あなたが、知的好奇心旺盛(健康に敏感)な人であれば、観ることをオススメしたい。



