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10年後の日本は脱ものづくりへ

近年の日本を支えてきたのは日本の優秀で高度な技術を内包するモノづくりであることは疑う余地はありません。そして今でもモノづくりは更なる磨きをかけ、世界の追随を許さない体制を維持すべき日夜努力しています。

一方、分野によっては韓国や中国の激しい追い上げで苦戦しているものもあります。が、そのほとんどは最終消費財においてであり、その製品を作る過程で必要な部品となると話は違います。日本が圧倒的に有利だと考えられているのは製品の部品の市場シェアで圧倒的な部分を握っているものが多く、それがむしろモノづくり日本のベースになっていると思います。

人間が歳をとるとともに仕事のスタイルが変わってくることを考えてみましょう。20代、30代の頃はがむしゃらに働き、とにかく追いつき、追い越せの勢いでまい進します。40代になると一定の地位を確保しますが、高度な操縦技術で世渡りをしなくてはいけません。50代はまさにビジネスの年輪が知恵袋となり次の世代に継承する準備となります。

日本は今、何歳ぐらいでしょうか?僕の直感は50歳ぐらいかな、と思っています。アメリカが60歳でヨーロッパが70歳。一方、韓国が40歳で中国が20代といった感じでしょうか?

アメリカはこの10〜20年、知恵袋として稼ぐことを主としてきました。IBMがその良い例でしょう。イギリスは完全に知恵袋だけです。いわゆるコンサルタントと称する会社が多いのはイギリス。アメリカはまだ資本の力を駆使しながらチョイ悪なところも見せています。

日本もいつか、その域に入ります。いつでしょう?僕は案外早いかと思っています。タイトルでは脱モノづくりまで10年と書きましたがもしかしたら5年後には変わりはじめるかもしれません。その理由は加速度的に進化する技術力は人間社会が必要としている技術水準にほぼ達しつつあるからです。

一般の方にはあまりなじみがないかもしれませんが世界有数の工作機械の森精機の森雅彦社長。こう述べています。
「人類にとってモノを作る価値がなくなることは将来もないでしょう。ですが、工作機械も技術的にはこれから成熟化が進み、いつかはそんな精度の高い機械は必要ないというところまで行き着いてしまいます。そうなるとメーカー間の差がなくなり、採算を度外視して低価格でシェアを取りに来る企業が出てくるでしょう。」

日本がまだまだモノづくりで世界の先頭を走り続けられる自信を持ち続けることは重要です。また、そうであってもらいたいと思います。が、一方でバックアッププランを作り始める時期に来たと思います。森社長はずばり「エンジニア集団」と述べています。僕もそれが正解だと思います。今後、中国、インドを含め、新興国での高い技術を駆使したモノづくりは継承されていきます。が、どの技術をどのように組み合わせるか、というノウハウは日本のお家芸としてそれを商売の種とするのです。

中国の新幹線技術で特許申請という記事が出ています。が、一方で当初予定の350キロ走行は安全上の理由により300キロに減速させます。中国はまさにモノづくりを模倣したのですが、それをどう使いこなせば350キロで走行できるか、その技術はないのです。ここがエンジニアリングとしての儲けどころ、という事になるでしょう。(個人的に川崎重工にだけは絶対にやらせたくないですが。)

日本の技術とエンジニアリングを如何にブラックボックス化し、それを商売とする為その体制作りに取りかかると同時に社員管理には細心の注意をはかり、漏洩には厳しい罰則規定を導入するなど国を挙げての知能集団形成を図るようにしていかねばならないでしょう。

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