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制服に不動産会社の広告が

 中国の教育に関係する写真を元にした記事が『新華網』に掲載されており、いろいろ興味深かったので、これについて少し。

1 不動産会社の広告



 これは内モンゴル自治区の包頭市の第24中学で発生した事件で、二〜三年生のうち50名の学生が着ている紅い制服(中国の制服はジャージ)に「包24中優秀生 翔鋭不動産」と不動産会社の広告が入っていたというものです。

 そこで学校は教師節の表彰式でこれらの品物を配ったというわけです。ただし、結局これだけ話題になったので、運動服は回収され、父兄への説明会が開かれるなど、学校は対応に追われることとなったそうです。


(実際に学生が着ていたところ、上記HPより)

 なお、この「紅」には元々中国では結婚式などの目出度いときに使った色という意味から、革命の際に流した血の色、共産党の象徴、中国国旗の色などいろいろな意味があります。そのため、好まれる色であることは間違いなく、学生を褒め称える時に配るものはよく使われます(「紅いスカーフと緑色のスカーフ」参照)。

 話がずれましたが、これはある方が街で、この運動服を着た生徒達を見かけて写真を撮ると共に、いろいろいろ調べて、マイクロブログを使って、ネットに公開したところ、すぐに話題となり、記者が学校に取材に行き、記事になったというものです。

2 教師節の贈り物



 学校の説明によると教師節(教師の地位向上等を目的に1985年に制定されたもので、教師への感謝の意を示す日)の前日、この不動産会社が寄付を申し出て、優秀な教師と学生にといういうことで、教師には生活用品を、学生には運動服を置いていきました。



(回収される運動服 上記HPより)

 さて、これだけ聞くと何を馬鹿なことをと思われる方も多いかもしれませんが、中国ではあり得る話です。というのは、教師節に併せて父兄などが教師にいろいろ贈りものをするのが普通で、学校に対する寄付があったときは、一部を教師に還元することもよくあることです。

 特に今回は先生と生徒にということで品物を置いていったわけですから、学校は「またか」位の感覚で特に何も考えずに配っただけかと思います。従っておそらく学校関係者が思っているのは、不動産会社がセコく自分の会社名を入れさせしなければ、こんなことにならなかったのにというのが実情ではないでしょうか。

3 可哀想な会社



 一方、会社としてみれば、ただで物を配るとき、会社名を入れるのが普通で、何も変なことをするつもりはなかったのでしょう。ま、こうした少しのすれ違いが生んでしまった「喜劇」であり、結果としてこの不動産会社の名前も広く知られてしまうこととなってしまったわけです。

 いつも思うのですが、こういう時別に悪いこと(犯罪行為)をしたわけでもないのに、会社の名前を堂々と出して報道するのが中国のすごいところです。なおかつこれを報道したのが天下の『新華網』で、中国全土(下手をするとこのように海外にも)に広がってしまったわけですから、会社としては、たまったものではないかと思います。

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