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指導者が通るところはゴミを捨てることができない?

 『羊城晚報』の「领导经过处不能放垃圾?」(指導者が通るところはゴミを捨てることができない?」が大変興味深い記事だったのでこれについて少し。

 記事の内容そのものは大したものではありません。あるネットユーザーがネット上で公開した写真が話題になっているというだけです。その方が撮影したのは単なる道端の警告板にしかすぎませんでしたが、書かれていた内容が少々特殊で、以下のような文言でした。

 「警告:ここは指導者がしばしば通る場所だ。文明的な道として、今日からゴミを捨ててはならない。違反者には200元の罰金を科する。従わない者は法によって処罰する。 城南環衛」

 当然の如くこの書き込みはネット上でかなり話題になったようです。そのため記者がいろいろ取材をして記事を書いたというわけです。言うまでもないことですが、ネットユーザーがおかしいと感じたのが「指導者」で、何故指導者がいるだけでこうした特別待遇になるのかというのが、話題になった原因と考えます。

 実際、あるユーザーは「指導者に我々のところまで来てもらって、いろいろ周りを見てもらおう」というコメントを書き込んでいます。

 8月28日に「tclanyu」というネットユーザーがこの写真を公開したわけですが、公開された写真にはこれ以上の情報がなく、このユーザーも「広東省某市」と書き込んだだけでした。そのため、当然の如く場所(これを設置した犯人)探しが始まります。

 こういうのは、ある意味インターネットが最も威力を発揮する分野です。29日の午前には、あるユーザーがこれは普寧市民が撮影したものを誰かが見つけ、ネット上で広がったものだという書き込みをしました。他のユーザーも、普寧市のとある交差点にこの警告板があり、このように書かれていると、書き込んだ者もいます。

 しかしネット上では、こうした意見以外に湖南岳陽、江蘇常熟、原安徽巣湖などにおいても皆同じく「城南環衛」という機関が存在するという意見も公開されております。

 そうした状況を受けて記者が普寧城鎮環境衛生管理局の職員と称する者から話を聞くことができたそうです。それによると、「城南環衛」は確かに下部組織として存在することは認めましたが、この警告板はそこが出したものであることは否定しました。

 その理由として挙げられていたのが、「200元の罰金」です。彼が言うには、、「城南環衛」にはそもそもそうした権力がなく、罰金などを執行できるのは、「環衛監察隊」だけだと述べております。

 記事はここで終わっており、結局この警告板が、間違いなく普寧市にあるかどうかも不明なら、普寧市の「城南環衛」が設置したものかどうかも不明です。また、この写真そのものがガセネタで、誰かが適当に合成したものである可能性も否定できません。

 しかし、中国でこれだけ話題になるというのは、こうしたことが起こりうる可能性があると皆が考えているからであり、上の者との関係(コネ)を重視する中国なら、実際こうしたゴマすりがあったとしても別に不思議でも何でもありません。

 中国でのコネについては、いろいろ不公平な面があり、こうしたコネのない者はある者を羨むのが常ですが、あったらあったでいろいろ厄介なのが現実です。例えば、自分の子どものために親は教師に付け届けを行い、上司にも何かにつけ、いろいろ贈り物をしなければなりません。そのためコネは、あればそれなりの恩恵を受けることができますが、あったらあったでいろいろ大変かなと、この記事を読んで考えた次第です。

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