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なんだかなあ、という発言は、無視していい、という考え方

アメリカ大統領選挙の、トランプさんとヒラリーさんの討論を、一部は映像で、あとは仕事をしながら音声で聞いている。トランプさんが、今まで自身の集会やツイッター上の発言で繰り返してきたヒラリーさんの批判を相手がいる前でやっているのを見て、おやっ、と思った。

「ヒラリーは喋るばかりで、何もやっていない」「ヒラリーの判断は、間違ってばかりだ」「ヒラリーはずるい」などと、目の前にヒラリーさんがいるのに繰り返すトランプさんを見て、正直、「なんだかなあ」という気持ちがわき上がってくるのを抑えられなかった。

もともと、トランプさんの発言は認知的バイアスや陰謀論に満ちている。それを単独で言っているときにもすでに「なんだかなあ」と思ったが、それを、相手が実際に目の前にいるのに繰り返すのは、「なんだかなあ」を通り越して、「チョーなんだかなあ」という感じであった。

同じように「なんだかなあ」と思ったのは、南海電鉄の車掌さんが、「本日は外国人のお客さまが多く乗車し、ご不便をお掛けしております」というアナウンスをなさったというニュースhttp://mainichi.jp/articles/20161011/k00/00m/040/058000cで、もともとは乗客の発言に対する対応だったという。

「難波駅で車内の日本人男性客が『外国人が多くて邪魔』という内容を大声で叫んだのを聞き、トラブルを避けるために放送した。差別の意図はない」との車掌さんの言葉に、車掌さん自身よりも、その「日本人男性客」の発言に「なんだかなあ」というか、「チョーなんだかなあ」と思うのである。

世の中には、認知的バイアスや、思考の硬直化で、「なんだかなあ」とか、「チョーなんだかなあ」という発言をなさる方がいる。そういう発言に、どう「対処」すればいいのかと言えば、いちばんいいのは「無視すること」だと思う。

ケンブリッジに留学している時、セミナーや、みんなで議論している時に、ナイーヴな発言、考えの足りない発言、文脈に関係ない質問などが出ると、「無視」(スルー)されるのを、何度も目撃した。そのような発言に対応するのは、無駄だからである。

トランプさんの偏見に満ちた発言も、難波駅の日本人男性客の方の発言も「チョーなんだかなあ」なので、基本的に無視すればいい。ただ、大統領に選ばれたり、実際に外国人の方に迷惑がかなるとなんだから、投票や、もしもの時の迅速な対応を通して「パッチ」を当てればいいだけの話だと思う。

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