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介護ロボット市場、2020年には150億円に拡大予想 現場では導入に賛成が多い中、反対意見も

サイトウ イサム[著] / 加藤 秀行[著]

 人手不足という課題を抱える介護現場では、介護ロボットに期待が寄せられている。しかし、一部では導入を疑問視する人もいるようだ。

 矢野経済研究所が6月に発表した「国内の介護ロボット市場調査」の結果によると、2015年度の国内介護ロボット市場(メーカー出荷金額ベース)は前年度比で549.0%の10億7,600万円に拡大した。

 2013年度に国家プロジェクトとして始まった「ロボット介護機器開発・導入促進事業」は、介護ロボットの実用化と製品化を目的に多くの企業が参画し、2015年ごろから製品化されるものが出始め、大幅に市場が拡大した。2016年度以降も新製品の投入と企業の新規参入が続き、2020年度には149億5,000万円まで拡大すると予想されている。

 そんな中、株式会社ウェルクスは介護ロボットについて調査を実施し、その結果を9月21日に発表した。調査対象は運営する介護職の人材紹介サービスサイトの読者や介護系のSNS読者で、10代から60代の男女74名。調査期間は8月9日から9月9日にかけて。

 それによると、介護の職場に介護ロボットが導入されることの賛否を調べたところ、「身体機能補助ロボット」については、「賛成」が66.2%で「反対」が33.8%だった。その理由について聞くと、賛成と答えた人では、「人力だけでの介護に限界を感じてきている」「少しでも利用者と介助者の精神や身体面で良くなる効果があるなら、活用すればいいと思う」などが、反対と答えた人では「機械の故障で事故が起きたら責任はどうなるかわからない」などがあった。

 一方、人間の言葉を理解して会話ができる「コミュニケーション型の介護ロボット」については、「賛成」が62.1%で「反対」が37.9%だった。賛成と答えた人では、「利用者の笑顔が少しでも多く見られるなら導入はあっていいと思う」「仕事に追われちゃんとしたコミュニケーションがなかなか取れないので、少しは役に立つ可能性があるから」などが、反対と答えた人では「コミュニケーションは人間同士でなければ成立しないと思う」などがあった。

 介護の現場は人手不足が深刻化しており、介護ロボットに寄せる期待は大きい。しかし、介護ロボットの安易な導入には、否定的な意見を持つ人も少なくないようだ。

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