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編集長退任のお知らせと新編集長からのご挨拶

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創刊編集長・大谷が選ぶ思い出の10本

BLOGOSでは一つのアクセントとして、編集部独自の記事も制作してきました。多くは会見取材など、時事に関係するものですが、ネットメディアの質・ビジネス環境をめぐる問題など、私たち自身が抱える課題や問題意識が反映されてきたものも少なくありません。数年後に読み返しても発見があるものを作ることができれば良いなと思っています。

「せっかくなので、この機会に…」と、編集部スタッフに求められたので、大谷が個人的に印象深いオリジナル記事を選んで振り返ってみました。どれも思い出があり、5本、10本…と増えて、20本にまで膨らんだものを改めて10本まで絞りました。

1. 小林よしのり氏「もう国家論やめたくなった。わしだってもっといろんな表現をしたいよ」(2011年10月03日 )

私たちの世代(1981年生まれ)にとって、よしりん先生と言えば「おぼっちゃまくん」の人であり、多感な時期に「ゴーマニズム宣言」「戦争論」を世に問うた人。

当時はまだ紙メディアの方、という印象も強く、ネット媒体によるインタビューはあまり見かけませんでした。おかげで、この時に撮影したお写真がバイラルメディアなどで転用されることになってしまいました…。(大谷)

2.「昨今の流行りと対極を行っているんです」東浩紀氏とゲンロンの挑戦(2012年8月17日)

お話を伺った4年前よりも、”論壇的”なものを成立させるのは尚一層難しくなってきているように思います。特にインターネット上ではそれが顕著でしょう。そこであくまでも出版とリアルな場に拘って活動を続けておられる東浩紀さんの問題意識は今でも新鮮だと思います。(大谷)

3.「キャリア官僚だって人間」―30歳元キャリア官僚の語る霞ヶ関の実態(2012年10月26日)

当事者としての政治家や専門家の声にじっくりと耳を傾ける必要もあるのではないか。"なぜそうなっているのか”を冷静に分析すること、政府・与党の人々の意見を丁寧に聴いていくこともまた重要ではないかと考えてきました。この記事もそうした問題意識の中の一つです。

「公務員」という職業は、叩かれることはあっても褒められることはあまりない職業だ、と常々感じていました。このことについて、同い歳の"キャリア官僚"はどう感じているのだろうと、思い切って「中の人」に聞いてしまった企画です。宇佐美典也さんはその後ほどなくして退官され、起業することになりました。『シン・ゴジラ』が話題の昨今、改めて読んでみると面白いと思います。(大谷)

4. 音楽プロデューサー・佐久間正英氏が語る「音楽業界の危機的状況」(2012年6月28日)

音楽に限らず、エンタテインメントにおいて、「表現」と「娯楽」が両立しうるのかどうか、近頃ではとくに映像の分野で熱い議論が戦わされているように思います。この時、音楽業界の今後について、 まさに90年代を代表するヒットメーカーである佐久間正英さんを中心に論争が巻き起こっていたことから、直接お話を伺いました。

なお佐久間さんは、このインタビューから1年半後に亡くなられました。BLOGOSのこれまでを振り返るとき、私達が伴走することが叶わず、書くことを止めてしまわれた書き手の方々、また、亡くなられた幾人かの政治家、書き手の皆さんのことがいつも思い起こされます。 (大谷)

5. 水戸光圀公の墓は誰が守るべきか~震災で危機を迎えた水戸徳川家~(2014年7月29日)

東日本震災で被害を受けたご先祖さまのお墓の修理費、自腹の部分は3億円以上ー。一般人になってしまった大名家の子孫が背負う困難を、ぜひ知ってほしいと思います。徳川斉正さんとは本稿執筆の日、取材して以来2年3ヶ月ぶりにお会いしました。その後について尋ねると、復旧プロジェクトの完了まで「あと10年はかかる」とのこと。(大谷)

6.「トップ記事は芸能ではなく必ず“政治もの”を選んでいる」 ~「日刊ゲンダイ」デジタル版編集長・大原将文氏インタビュー~(2015年7月1日)

ポータルサイトやSNSでニュース記事が消費されるようになると、読者は「誰が書いたのか」「どこのメディアなのか」を意識せず受容してしまう傾向が強くなります。また、ネットと紙ではいわゆる"ウケる記事"も異なるため、ブランドイメージが知らず知らずのうちに紙とは違う方向に…。伝統ある媒体ほど、 今後ますます この”分裂"が悩ましい問題になっていくのではないでしょうか。(大谷)

7.「今の取材体制を維持するためにこそ、デジタルでのマネタイズが不可欠」~「週刊文春」編集長・新谷学氏インタビュー~(2015年7月28日)

ネットに進出した『週刊文春』が、必ずネット媒体の脅威になると思い、取材をお願いしました。豈図らんや、この半年後、「文春砲」が連発することに。ポータルサイト、ニュースアプリやネット専業媒体がそれぞれ台頭する一方で、身も蓋もない言い方をすれば週刊誌スクープ"待ち"のリアクションから脱しきれていないことを痛感させられた2016年上半期でした。(大谷)

8.「小泉独占インタビュー」はなぜ実現できたのか〜ノンフィクションライター・常井健一氏に聞く(2016年2月24日)

常井健一さんとは、livedoor ニュース時代の同僚ですので、このような形でお仕事をさせていただくことになるとは思ってもみませんでした。今後、どのようにしてノンフィクションライターやジャーナリストを支えていけるのか、読者である私たちも真剣に考えなければならない時代にきていると思います。(大谷)

9. 祖母が倒壊家屋の下敷きに…私が見た熊本地震(2016年5月3日)

この7年間で私も20代から30代となり、結婚・子育ても経験しました。納税者、有権者としての意識が明らかに変わりました。母と自分が生を享けた福島は東日本大震災以降、"フクシマ"と呼ばれるようになってしまいました。育った熊本では、4月の地震で私の父方のルーツである集落が壊滅し、祖父母の家もすでに解体されました。両親は今、仮設住宅に暮らしています。

これらの経験の度に考えることは、人の想像力には限界があって、頭ではわかっていても、当事者にならなければ分からないことというのが本当に多いということです。あくまで個人的な体験なので、それを記事にするのは…というためらいもありましたが、そういう点で少しでも意味があればと思い、書いたものです。(大谷)

10.「保守」「リベラル」で思考停止するのはもうやめよう〜宇野重規×山本一郎対談(2016年7月28日)

BLOGOSのスタートは、民主党政権の時代でした。大臣会見のオープン化も懐かしいです。その後の「一強多弱」と言われる政治状況に伴い、政治学者や社会学者、憲法学者の方々にお話しを伺う機会も増えました。

現況をみるに、”反政権"ありきや、正論のみを押し通すことこそがリベラル、と言わんばかりの論調に対する揺り戻しが起きているようにも思います。また、ネットを見れば凝り固まった考えをさらに補強する情報ばかりに触れていってしまう、そんな傾向は一層ひどくなるばかりのようにも思います。

「両論併記はもう古い」というような論調もありますが、ネットだからこそ、幅広い意見を取り入れて、じっくりと読んでいただく場があるべきではないのか。異なる結論だとしても、その中に「なるほど、一理ある。」というもの見出す体験こそが必要ではないのか。BLOGOSのベースにもそんな思いがありました。(大谷)

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