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JR東海、長野県大鹿村で自治会長抜き「説明会」開催――リニア工事着工へ強硬姿勢

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8月24日、長野県大鹿村中心部での全体の説明会を開いたJR東海。(撮影/井澤宏明)

リニア中央新幹線の建設を進めるJR東海は、南アルプストンネルの長野県側大鹿村で、狭隘部の多い村を通るアクセス道路の県道拡幅に向けた工事説明会を開催。トンネル入り口となる釜沢地区での8月26日の説明会で、正副自治会長が退席する事態となった。

これまでJR東海は、住民の理解と同意がなければ工事は始めないと説明会で言明してきた。しかし、大鹿村に通じる道路の入り口、中川村での説明会(23日)では、終了後にJR東海の澤田尚夫中央新幹線建設部担当部長が理解を得たと発言。翌日の大鹿村中心部での全体の説明会でも同様の発言を繰り返した。説明会では道路拡幅がすむまでトンネル本体工事は取りかかるべきでないと意見も出たものの、JR東海は拒否。村が求めてきた県道全線の複線化や景観を遮る送電線の地中化にも応じないまま、10月中の本体工事着工を示し、住民の反発が強まっていた。

JR東海は地区ごとの説明会では報道陣を締め出したため住民が不安を抱き、釜沢地区の自治会長の谷口昇さんが、村長が委任した村のリニア対策委員の前島久美さんの傍聴を求めた。ところがJR東海が「関係者ではない」と自治会が管理運営する集会場への入場を拒否したため、谷口さんは正副自治会長の判断を一方的に拒否するのは「住民自治の観点から受け入れられない」と副会長とともに退席した。谷口さんは「対話の余地がない、既成事実のための説明会」とJR東海の対応を批判した。JR東海は29日に村に至る県道拡幅工事に着手した。

大鹿村での着工予定は1年遅れ、長野県内の残土置き場は未定。一連の強硬姿勢に、JR東海の焦りが垣間見える。JR東海に対し沿線住民らで作る、リニア新幹線沿線住民ネットワークは「説明会は無効」、阿部守一長野県知事は「対応は悪い。広く門戸を開くことが重要」とコメントしている。

(宗像充・ライター、9月9日号)

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