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貧しい高齢者が多いからこそ、 お金持ち向けの商品を 積極的に開発してたくさん売り、 業界に流れ込む資金を増やすべき - 「賢人論。」第6回(中編)ちきりん氏

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裕福な高齢者は、介護保険の自己負担が5~6割でもいいと思う

ちきりん 親戚からの「主婦が自分で面倒を見るべき」論に対抗するための、もうひとつの後押し方法として、「プロのリハビリトレーナーに依頼すると、筋力の衰え方を防止できる!」とか、「プロの言語聴覚トレーナーをつけると嚥下機能の回復も早い」みたいに、「プロに任せた方が良い結果が出る」という具体的な話が広まればいいなと思います。そうしたら、「介護が嫌だから施設に預けるのではなく、本人のために施設のほうがいいのだ」という話にできるので。

みんなの介護 そうするとまた、「お金を使いたがらない人も多いのに…」という問題に戻ってきてしまいますが…。

ちきりん 日本人は、安くても完璧な物が手に入って当然だと思ってる人が多くて、ネットで売ってる2000円ほどのワンピースにも「縫製が丁寧でない」とかいうレビューが付いてて驚きます。

介護や医療など、国が提供するサービスについては特にその傾向が強い。病気になったらすぐに医者が診てくれて、介護が必要になったら完璧な介護施設にポンと入居できて、しかも料金は税金ですべてまかなわれて当然と思ってる。

みんなの介護 国の制度に頼る側面が強い、ということですね。

ちきりん でも本来、高品質のサービスや商品とは、情報を自分で調べて選択し、相応のお金を出して初めて手に入るものです。なんでも国が面倒をみてくれる。それが当然だと考えるのは、とても社会主義的ですよね。

そういえば病気になった時も治療方法について、「先生のいいようにしてください」みたいな人がいるでしょ。自分で自己決定せず、“お上”に任せておけばいい、という人です。結果が良くなかった場合、“言う通りにしたのに”と責任転嫁できますし。

みんなの介護 きちんとした制度が整っているのは良い。けれども、それによって提供されるサービスについて判断する力が弱い、という感じでしょうか。

ちきりん そうですね。でも最近は変わり始めていますよね。今までは形のあるモノにしかお金を払わなかった人でも、最近は形のないサービスにもお金を払うようになってきました。

たとえば、最初はオムツにしかお金を払わない時代。次は、オムツを替えてくれる人にお金を払うべきだと気が付く段階。その次は、オムツを替えながら「あーばっちい」とか言う人ではなく、「こういう食事の時に下痢が多いようですね」と気付いて、食事内容を変えてくれる人に、さらに高いサービス料を払う時代へと。

みんなの介護 そうするとまた問題は、そのサービスの価値をどのように伝えていくのか?ということになりますね。

ちきりん 日本は今、これだけ高齢者が多い国で、介護は馬鹿デカイ市場ですから、変な規制さえ取り払えば、今後はもっと発展していくと思います。市場が発達すれば消費者の目も肥えてきて、どういうサービスに価値があるか、少しずつみんなわかってくるでしょう。

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