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主張/「戦争法」強行1年/発動許さず、廃止の運動さらに

 安倍晋三政権が昨年9月19日に戦争法(安保法制)の成立を強行してから1年です。戦争法案の廃案を求め、空前の規模に広がった国民の運動や世論に背を向け、大多数の憲法学者や歴代の内閣法制局長官、元最高裁判所長官など、かつてない広範な識者からの「憲法違反」との批判にも一切耳を貸さなかった安倍政権の独裁的暴挙は、日本の戦後政治史上、最悪の汚点を残しました。安倍政権は今年3月に戦争法の施行を強行し、本格運用に乗り出しています。戦争法の発動を許さず、廃止を求めるたたかいをさらに発展させることが必要です。

迫る「殺し殺される」危険

 「今こそ実行の時だ」―。安倍首相は12日の自衛隊高級幹部への訓示で、集団的自衛権の行使を容認した戦争法と「これと軌を一」にした日米新ガイドライン(軍事協力の指針)が本格運用の段階に入る時だと述べました。

 戦争法は、地球規模での米軍への戦争支援を決めた新ガイドラインの実効性を担保し、自衛隊による海外での武力行使の仕組みを幾重にも盛り込んだ違憲の法律です。▽集団的自衛権の行使▽「戦闘地域」での米軍への兵站(へいたん)▽戦乱が続く地域での治安活動▽米軍を防護する武器使用…。こうした仕組みのどれもが、戦争放棄と戦力不保持を定めた憲法9条の乱暴な破壊であることは明白です。

 安倍政権は戦争法の本格運用に向け、武器使用の手順を定めた「部隊行動基準」をはじめ規則類などをひそかに作成してきました。7月の参院選での国民の批判を恐れて先送りしてきた戦争法に基づく新任務の訓練も8月に全面実施していくことを発表しました。

 歴代政府が違憲としてきた集団的自衛権の行使や「戦闘地域」での米軍への兵站などを想定した訓練が、10月から実施予定の日米共同統合実動演習キーン・ソードなどで狙われているのは重大です。

 戦争法に基づく集団的自衛権の行使は、米国がイラク戦争のような先制攻撃の戦争を起こした際、日本が集団的自衛権を発動して自衛隊を出動させ、米軍とともに武力を行使するところに本質的な危険があります。米軍への兵站も、歴代政府が「他国の武力行使と一体化する」ため違憲としてきた「戦闘地域」での活動が地球規模で可能になりました。安倍政権は、米軍への兵站を米国と協定するため、今月下旬からの臨時国会にACSA(日米物品役務相互提供協定)承認案の提出も狙っています。

 内戦状態が続く南スーダンのPKO(国連平和維持活動)に11月に派遣予定の自衛隊部隊は今月14日から、戦争法に基づく「駆け付け警護」など新任務の実動訓練を既に始めています。「駆け付け警護」は、襲撃された他国軍などを救出するため武器の使用が認められている任務です。自衛隊員が戦後初めて「殺し、殺される」現実的な危険が差し迫っています。

野党と市民の共同大きく

 戦争法は一刻も放置できません。戦争法に反対するたたかいはこの1年で、「安保法制廃止、立憲主義回復、安倍政権打倒」という戦後政治史上かつてない野党と市民の共闘に大きく発展しています。戦争法の発動を阻止し、廃止に追い込むことは急務です。そのための共同のたたかいをさらに大いに広げようではありませんか。

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