- 2016年09月19日 00:00
公明党全国大会 井上幹事長報告(全文)
2/2<外交・安保>
国際情勢の変化
現在、国際社会では、人の命を省みない非人道的なテロが相次いでいます。また、紛争などの脅威は、世界のどこで発生しても、ただちに国境を越えて国際的な影響を及ぼしています。
一方で、今年6月には、英国の国民投票でEU離脱が決まり、国際社会に大きな衝撃を与えました。こうしたグローバリズムへの反動ともいうべき諸外国の内向き志向の高まりは、テロや難民問題など国際社会が直面する問題の解決を遠ざけています。
また、近年、世界のパワーバランスは大きく変わり、日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しています。例えば、北朝鮮は核実験を繰り返し、8月には潜水艦発射弾道ミサイルを発射するなど、軍事的な挑発を強めており、国際社会の強い非難を浴びています。また、中国の軍備増強や海洋進出も懸念されています。
全地球的外交の展開
こうした中、政府は、「地球儀を俯瞰する外交」で地球規模の課題に取り組んでいます。公明党は政府と連携しつつ、法に基づく国際秩序の維持に努め、東アジアにとどまらず、全地球的規模での平和外交を展開し、国際社会の安定に貢献していきます。
公明党が長年、主張しているテロや貧困、飢餓など生存を脅かす脅威から人々を解放する「人間の安全保障」を外交政策の中心に据え、わが国として国際社会の平和と安定に積極的に寄与していくことが求められます。
今年3月には、恒久平和主義を定めた憲法9条の下、国民の生命と生活を守り、国際社会にも一層の貢献をめざす平和安全法制関連法が施行されました。平和安全法制の整備は、日米同盟の信頼性・実効性を強化し、抑止力を高めることが大きな目的であり、近隣国との偶発的な衝突の可能性を大きく減らすものです。引き続き丁寧な説明を行って国民の理解を深めつつ、運用のプロセスを通じて、安全保障上の備えに万全を期さなければなりません。
エスカレートする北朝鮮の挑発行動に対しては、米中韓など関係国との連携を深め、厳然たる態度で強く自制を求めるとともに、北朝鮮拉致問題の解決にも全力を挙げます。
領土をめぐる情勢に関して、尖閣諸島は、日本が今日まで有効に支配を続けており、日中の間に領土問題は存在しません。同海域保全のための海上保安庁の態勢整備など、毅然とした対応をしていくことが必要です。
竹島は、歴史的にも国際法上もわが国の固有の領土であり、国際法にのっとって、冷静に平和的な解決をめざします。
北方領土については、ロシアのプーチン大統領が12月に日本を公式訪問することが決まり、日ロ間の協議の進展に期待が高まっています。四島帰属の問題を解決し、早期に平和条約を締結するという従来の方針を維持し、交渉の加速化を後押しします。
議員外交の新たな地平
公明党の議員外交には、政府間関係の障壁を乗り越え、人と人との信頼をつなぎ、平和の礎を築く力があります。昨年は、平和安全法制成立後に山口代表が韓国と中国を訪問し、日中、日韓首脳会談の道筋を付けました。また、公明党の働き掛けもあり、オバマ大統領の広島訪問も実現しています。核廃絶は公明党が長年取り組んできた悲願であり、その機運が国際的にも高まる今、取り組みを加速させなければなりません。
また、山口代表は先頃、米国と国交回復したキューバをはじめ、コロンビア、パナマの中南米3カ国を訪問しました。中南米の安定によって国際社会はさらに平和で豊かになります。党としても今回、開いた中南米交流の道をさらに固め、揺るがぬものにしていきます。結党以来、平和主義を貫く公明党の議員外交で、親日的な国を増やしていくことは、日本の国益はもちろん、世界の平和と安定に資するものと確信を致します。
党勢拡大に向けて
政策力、発信力を高めよう
ネットワークの強化
公明党の最大の財産は、国会議員、地方議員、党員、支持者によって地域の中に張り巡らされたネットワークです。このきめ細かなネットワークがあればこそ、公明党は与党の中にあっても生活現場の多様な国民の声を丹念に拾い上げて政策にまとめ、生活者目線で政権運営に当たることができます。党の生命線であるネットワークを地域の中へさらに広く、深く構築し、衆望に応えていこうではありませんか。
日常活動と議員力アップ
日常活動を強化するとともに、議員力アップ、すなわち政策力、発信力、拡大力、現場力の向上にたゆまぬ努力を積み重ね、地域で揺るぎない信頼を勝ち得ていきたい。
日常活動では、特に地元行事をはじめ、町会・自治会やボランティアの活動に、地域の一員として積極的に関わり、NPOや各種団体とも日常の交流を通じて連携を強めていきたい。
公明新聞の拡大
公明党のネットワークを十分に機能させるには、公明新聞の存在が欠かせません。公明新聞は党の政策や理念、取り組みなどを社会に発信する重要な役割を担っています。公明新聞を通じて一地域の課題や実績、運動が全国に広がり、具体的に政治を動かす有効なツールとなってきました。これまで、子ども医療費助成や街のバリアフリー化など多くの実績を生み出してきました。一方、先の参院選では的確な情勢報道が公明党勝利に大きく貢献を致しました。
党のネットワークをさらに強化するため、公明新聞の拡大に一層、力を入れていきたい。特に本年12月から来年2月までを「機関紙拡大運動 集中期間」として、議員が先頭に立って取り組み、断じて目標を完遂しようではありませんか。
広報宣伝活動の積極的展開
公明党の闘いや活動を有権者に幅広く知っていただくためには、公明新聞を多くの読者に読んでいただくことに加え、日常的な広報宣伝活動の積み重ねが必要です。まず街頭演説は、定点・定時の実施など積極的に打って出たいと思います。各議員の議会活動を知らせるニュースやチラシも議員自らが党員、支持者に手渡して対話運動を推進していきます。
インターネットの活用にも各議員が挑戦をし、議員ホームページも定期的な更新と内容の充実に努めていきたい。さらに、ツイッターやLINE、フェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、拡散力を生かして街頭演説会の日程や、ニュース性の高い話題などを積極的に発信するとともに、双方向の関係が築けるメリットを最大限に活用したいと思います。
女性・青年運動の強化
6月から18歳選挙権がスタートし、政党にも若者の政治意識を高める努力が一段と求められます。公明党は青年委員会を中心に1月から5月にかけて、若者向け政策アンケート「ボイス・アクション」を展開。1000万人を超える若者の声を集めて政府に届け、大きな反響を呼びました。あれほど多くの声を集約し、しかも実際に政治を動かしつつあるということについて、多方面から高く評価されています。地域に密着したネットワークを持つ公明党だからこそできた取り組みであります。
ここ数年の選挙を通して、公明党は国会議員をはじめ多くの青年議員が誕生しています。若者の声をさらに政治に届けるため、それぞれの地域で青年層に働き掛ける党活動を強化していくことが重要です。若者に浸透しているSNSの積極活用とともに、地域の青年党員らと「ユーストークミーティング」を定期的に開催し、積極的に若者に関わっていきたい。
一方、公明党は女性議員が所属議員の約3割を占めています。公明党には約900人の女性議員と約22万人の女性党員がおり、日本最大級と言ってもいい女性のネットワークがあります。少子高齢化や人口減少の進展、また、考え方が多様化する中にあって、女性の視点を政治や社会に生かしていくことは、今後ますます重要になります。公明党が推進してきた「女性の元気応援プラン」などに沿って、仕事と子育ての両立、健康を守る取り組みなど、女性が輝く社会づくりを推進します。
政治決戦の連続勝利へ
結束して怒濤の前進を開始
3年後の2019年は、春に統一地方選、夏に参院選という公明党にとって二つの大きな政治決戦が行われる年になります。また、衆院選はその前に行われることから、今後はまさに常在戦場の構えをより強く持たなければなりません。引き続き、安定した政治、政権運営の下で日本を前進させるためには、どの戦いも絶対に負けるわけにはいきません。さらに強固で揺るぎない党の基盤構築へ、手を緩めることなく全力で取り組んでまいりたいと思います。
特に来年は、夏に“首都決戦”の東京都議選が行われます。都議選では、都政の刷新・改革や、待機児童や介護といった少子高齢化への対応、首都直下地震に備える防災・減災対策など課題は山積しており、都民生活への不安を解消し、都政の前進に本当に役に立つのはどの党なのかが問われます。
都知事と都議会による二元代表制にあって、長年にわたって都政の要役を担ってきた都議会公明党の役割は大きいものがあります。特に、2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、都政はこれまで以上に重要な時期を迎えており、首都決戦では国政と連動して安定した都政運営を進めてきた公明党が何としても勝利しなければなりません。定数是正や投票率のアップなど厳しい情勢が予想されますが、党の総力を結集し、断じて勝ち抜こうではありませんか。
来年はこのほか、政令市では北九州市と静岡市、一般市では、年明けから埼玉県の戸田、大阪府の茨木、岡山県の倉敷、群馬県の前橋、大分県の大分など大型の統一外地方選挙が相次ぎます。これら全ての戦いで、公明党が完勝し、しっかりと党の基盤を固めていきたいと思います。山口代表の下に結束して、党勢拡大への怒濤の前進を開始し、連続勝利の歴史を築いてまいろうではありませんか。



