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公明党全国大会 井上幹事長報告(全文)

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井上義久幹事長

17日に開催された第11回公明党全国大会での井上義久幹事長報告(全文)を掲載する。

はじめに

公明党の真価を発揮する時

公明党は、2014年に結党50年を迎えて以来、衆院選、統一地方選、参院選という三つの政治決戦で連続勝利を果たしました。その結果、国政において衆院35議席、参院25議席、計60人の国会議員を擁するまでに陣容を拡大、次の時代に向けた公明党の基盤を整えることができました。あらためて、真心からご支援をいただいた党員の皆さま、支持者の皆さま方に心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

こうした連続勝利は、結党50年を機に、全議員が揺るぎない党の基盤構築をめざして、議員力の向上、日常活動の強化を確認し合い、真摯に取り組んできた結果でもあります。そして、「政治を国民の手に取り戻してほしい」との国民の期待、衆望を担って誕生した公明党が、いよいよ日本政治のど真ん中で「日本の柱・公明党」として、その真価を発揮する時が到来したことを確信致します。

今年7月の参院選で、自民党と公明党の与党両党が改選議席の過半数を大きく超えたことは、国民が自公連立政権を信任したことの表れです。ここで示された民意は、自公両党による安定政権の継続であり、政治の安定こそが、国民が連立政権を支持している最大の要因であります。

「政治の安定」がなぜ求められるのか。それは内外の激しい情勢変化に対して、的確に判断し対応していくには、民主党政権の教訓などを踏まえ、何よりも「政治の安定」と「安定した政権運営」が必要だからではないでしょうか。

公明党が躍進したのも、連立政権の一翼を担う公明党の果たす役割に対し、国民がさらなる期待を寄せたと受け止め、今後の政権運営をしっかり安定させるために、公明党の責任は大きいことを自覚していきたい。

その意味では、与党としての公明党の役割、その力量が試される「正念場」を迎えたと言っても過言ではありません。連立政権の中で課題解決に邁進し、国民の期待に応える成果を上げることが、公明党に対する国民の信頼を一層深め、次の勝利につながると確信します。今こそ、公明党のネットワークをフル回転し、現場の中に入りきって、国民のための政策実現に全力で挑もうではありませんか。

公明党と連立政権

輝きを増す中道の理念と路線
連立で存在感を増した公明党

与党として通算13年余、公明党は、日本の政治の枢要な位置を占めてきました。とりわけ政権与党に復帰したこの3年半は、日本を取り巻く国際情勢の厳しさに対応するための平和安全法制の制定や、消費増税に備えた軽減税率の導入などを巡って、自民党との間で真摯かつエネルギッシュな論争を交わしながら政策合意に達したように、自公両党の政権パートナーとしての関係は成熟の度合いを増しています。劇作家の山崎正和氏が「連立政権の理想形ともいうべき政治ドラマを展開した」と近著で表現している通りであります。

中道の役割

公明党が政権の一翼を担う限り、日本の未来を安心して託せる、希望がゆきわたる国になった―一人でも多くの人に、そう実感していただけるよう、今後もさまざまな分野で改革へのアクセルを踏む一方、政治を安定させる役割を発揮していきます。公明党は党綱領に中道主義を明記した唯一の政党として、政治理念としての中道、すなわち「生命・生活・生存を最大に尊重する人間主義」の旗をさらに高く掲げてまいります。国会運営に当たっては各党の意見や政策を幅広く受け止め、政治としての最適解を探り、導き出す中道政治を一段と進めていきます。社会の深刻な分断や亀裂が指摘される今、中道の理念や政治路線は、ますますその輝きを増しており、「中道とは人間性の洞察に基づく健全な常識のことだ。21世紀にこそ中道が根付いてほしい」と切望する識者も出ております。

中道の理念が渇望される背景には、社会基盤を支えてきた中間団体の解体が進み社会の単位が個人化してきたことに加え、金融経済の暴走や格差の増大、環境汚染や自然災害の激化、テロリズムの蔓延など人間の存在そのものが脅かされる危険性が高まっていることと無関係ではありません。「いよいよ、人間主義の公明党を本当に必要とする時代が到来した」という感を一層強くするものであり、新しいステージに立った気概を持って政権の舵を握る手に一段と力を込めてまいります。

与野党で健全な論戦を

議会制民主主義では、政党・政治家が内外の政治のどこに課題が潜んでおり、どのような処方箋があるのか、議会での論戦を通して国民に示さなければなりません。そのために、与野党が徹底して議論を掘り下げ、政策を競い合い、知恵を出し合い、政治を前に進めていくのが健全な姿です。しかし、過去の国会審議では、提出された法案への反対を叫ぶだけで対案も示さず、建設的な議論を回避するような一部野党の姿も見られました。

国会は言論の府であります。政党・政治家が堂々と論陣を張り、政策を切磋琢磨し合って熟議の結晶が生まれるようになれば、政治決定のプロセスが多元性に富み、重層化されていきます。いま一度、この視点に立ち返り、与野党双方が各党の理念や綱領に裏打ちされた対抗軸を掲げ、議論の末に政治の意思決定を行う合意形成型政治の実現に尽力していくべきであり、公明党はその役割を果たしていきます。

政治課題への対応、展望

支え合う共生社会を
「成長と分配の好循環」を確実に

<内政>

急速に進む高齢化

2015年の人口減少幅が過去最大となるなど、少子化の進展で日本は本格的な人口減少の時代に突入しました。しかも、人口減少よりも高齢化のスピードは速く、現状を放置したままでは、生産年齢人口(働き手の主力とされる15~64歳の人口)は大きく減少し、経済社会の活力が失われてしまいます。こうした危機を回避するためには、現役世代の負担が重い従来の仕組みを変え、性別や年齢を問わず、皆で支え合う共生社会を築かなければなりません。

人口減少や少子高齢化で大きな影響を受けるのが社会保障制度です。世界経済が直面するリスクを回避するため、医療や介護などを支える消費税率の10%への引き上げは2019年10月まで再延期されることになりました。しかし、持続可能な社会保障制度を構築するため、民主、自民、公明の3党合意に基づく社会保障と税の一体改革を進めるという基本的な枠組みは変わりません。

消費税率10%への引き上げと同時に予定していた社会保障の充実策は財源を見つけ、可能な限り前倒しをして実施していきます。その上で、加速する高齢化などを踏まえた改革の工程表の見直しは必要と考えます。

経済再生

社会保障を拡充させるためにも、経済再生に総力を挙げ、デフレ脱却への足取りを確かなものにしていかなければなりません。自公政権の経済政策によって雇用情勢は着実に改善し、賃金引き上げも進んでいます。一方、個人消費や設備投資は力強さを欠き、経済再生は正念場を迎えています。地方や中小企業、家計に経済成長の成果を広げていくためにも、「成長と分配の好循環」をより確実なものとし、全国の隅々まで希望をゆきわたらせていきます。

特に女性や高齢者の不安をなくし、生き生きと活躍できる環境を整備することが不可欠です。女性や高齢者が能力を存分に発揮できる社会の構築が、結果的には経済の底上げにもつながります。政府・与党が進めている「1億総活躍社会」は、そのための取り組みの一環です。公明党の政策を大きく前に進める好機と捉え、関連施策の実現に総力を挙げます。

一方、国内市場の縮小が懸念される中、日本経済を成長軌道に乗せるには、自由貿易を活発にして海外の需要を取り込むことが必要です。特に、世界の国内総生産(GDP)の約4割を占める環太平洋連携協定(TPP)のメリットは大きく、早期批准に全力を尽くします。

被災地復興、防災・減災

熊本地震の被災地では、応急仮設住宅の整備などが進み、避難所は縮小していますが、今後、インフラの復旧を加速させるとともに、被災者の住宅をはじめ生活や生業の再建が最重要になります。党のネットワークを生かし、被災者に寄り添いながら「人間の復興」へ尽力します。

東日本大震災から5年半が過ぎましたが、今なお14万人を超える方々が全国47都道府県で避難生活をしています。先日、与党として「復興・創生期間」に入って初となる第6次提言を行いました。この中では、東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域について、除染とインフラ整備を一体的に進める「復興拠点」を設置し、来年度から5年をめどに避難指示解除をめざすことを柱に据えました。一方、地震・津波被災地域については、産業や生業の再生・創造、東北観光の復興などに取り組み、「新しい東北」創造に向けた動きを一層加速させ、「人間の復興」を成し遂げます。

8月下旬に関東、東北、北海道を相次ぎ襲った台風が各地に甚大な被害をもたらしました。あらためてお亡くなりになられた方々、被災された皆さまに心からのお悔やみと、お見舞いを申し上げます。

近年、局地化・集中化・激甚化する豪雨災害が頻発し、首都直下地震や南海トラフ巨大地震なども強く懸念されます。今後、30年以内に震度6弱以上の大地震が全国どこでも起こり得るとの調査結果も明らかになりました。それらに備える防災・減災対策は政治の最重要課題と位置付けなければなりません。

こうした防災・減災のポイントとなるのが、高度成長期に整備が集中したインフラの老朽化対策です。大規模災害のリスクに直面する中で、公明党が提唱し、具体化が進んでいる「防災・減災ニューディール」をさらに加速し、災害に強い社会インフラ整備を進めてまいります。

憲法改正

公明党は、現憲法を高く評価し、国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義の三原理を堅持すべきとの基本姿勢に立脚した上で、改正が必要になった場合には現行憲法に新たな条文を付け加える「加憲」の立場です。

憲法改正は、衆参両院に設置されている憲法審査会を中心に議論を深め、政党間の合意形成に努めていくべきです。そうした過程なくして、国民の理解も得られません。党内でも、党憲法調査会を中心に現行憲法をさらに検証し、何を「加憲」の対象にすべきかの議論を深めていきます。

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